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2011/05/30

徹底のリーダーシップ

ラム・チャランの「徹底のリーダーシップ -最悪のシナリオから最高の結果を生む経営-」を読みました。





人気コンサルタント、ラム・チャランの本です。以前に大学の先生から、ブレックファーストミーティングで5万ドル取るという話を聞いたことがあります。


この本は、難局にどう立ち向かっていくかを簡潔に書いている本です。

第1章 「キャッシュと情報」こそ命綱である
第2章 本物のリーダーはどう行動するか
第3章 販売、マーケティング責任者のすべきこと
第4章 CFOのすべきこと
第5章 現場のリーダーがすべきこと
第6章 研究開発部門をどうするか
第7章 サプライチェーンをどうするか
第8章 スタッフ部門のトップがすべきこと
第9章 取締役会がすべきこと 


保険の世界には、在庫がないので、一部ピンとこない所もありますが、南極のときだけではなく、贅肉がたくさんついた会社はすぐに読んだ方がいい内容でした。



難局においてリーダーに絶対必要な六つの資質

1 誠実であり、信頼できる存在であること
2 社員、部下を鼓舞し、勇気づける存在であること
3 現実と「生の情報」でつながっていること
4 楽観的な現実主義者であること
5 細部にまで徹底的に踏み込んでいくこと
6 未来に打って出る勇気があること

2011/05/29

リーダーシップ開発ハンドブック

C.D.マッコーレイ、R.Sモクスレイ、E.V.ヴェルサ編の「リーダーシップ開発ハンドブック」を読みました。





あのリーダーシップ開発の研究機関CCL(Center for Creative Leadership)によって書かれた本です。

ずっとCCLの本を読みたいと思っていました。待望の本です。


まず、リーダーシップ開発を「リーダーシップの役割とそのプロセスを効果的なものにするために個人の能力を伸ばすこと」と定義しています。



リーダーシップ開発の鍵となる要素

アセスメント(評価・測定)
チャレンジ(困難を伴う課題)
サポート(支援)


最初に、360度フィードバック(多面評価)について書かれていますが(たぶん多くの会社で導入されているのではないでしょうか)、リーダーシップ開発にちゃんと使われている会社は少ないのではないかと感じました。もう少し言うと、使い方を間違っている会社が多いのではないかと感じました。


トレーニング技法と学習されるスキルの例

研修の技法      学習されるスキルの例
講義          概念的情報:理論、モデル、原則、
             テクニックなど

ケース・スタディ    複雑なスキル:代替案を考える能力、
             前提を疑う能力、分析的に考える
             能力、問題を見つけ出し解決する
             能力など

ロール・プレイ     対人関係スキル:対立処理、交渉、
             影響力の発揮、チーム・ビルディング、
             積極的傾聴、フィードバックの授受、
             コミュニケーションなど

ロール・モデリング   ロール・プレイに同じ

シミュレーション    問題解決、対人関係スキル、分析的
             思考 



最終章で、一個人ではなく人々の相互作用によってリーダシップが立ち上がるという新しい概念の「共有された意味形成過程のリーダーシップ」が書かれています。



かなり分厚い本ですけど、最終章までおもしろい。

2011/05/28

人生と仕事について知っておいてほしいこと

松下幸之助述、PHP総合研究所編の「人生と仕事について知っておいてほしいこと」を読みました。





これも松下幸之助さんが、過去に話したことを探してきてまとめた本です。

まずここに、共鳴してしまいました。



「才能をどれだけ生かすことができているか」という問題に、はたして何冊のノートを費やしているだろうか。



素晴らしいリーダーは、こういうことを考えてますねえ。

最近、このようなリーダーの方にお会いしました。その方は、手帳に書いてましたね。



人から評価してもらうことはうれしい。だが、一日の仕事を終えて、”きょうは自分ながらよくやった”と、自分で自分の仕事をたたえることができる人、それを持続することができる人こそが、世の中の成功者といえるのではないか。



誰かから認められたり、褒められたりしないとすぐにやる気をなくしてしまう人が多い中、この考え方すごいですね。

遠い目標ではなく、1日1日一生懸命がんばる、できる人は考え方が違いますね。

2011/05/26

あたらしい戦略の教科書

酒井穣氏の「あたらしい戦略の教科書」を読みました。





戦略の定義はいろいろある中で、著者は「戦略とは現在地と目的地を結ぶルート」にたとえていて、
①「現在地」を明らかにする
②「目的地」を明らかにする
③現在地と目的地を「結びつける方法(=戦略)」を考える
というモデルを掲げています。


どこの会社も今年度の戦略が出て、戦略実行のアクションプランを進められているのではないでしょうか。

本の最後には、戦略実行の5つのノウハウとして、以下の事が書かれています。

①アドバイスは最小限にする
②非公式に朝のブリーフィングを行う
③仕事の割り振りでは自分から手を上げさせる
④進行状況をマラソンに例える
⑤プロジェクトの成果は政治的なツールとする


この時期は、目標設定している人も多いと思いますので、参考になると思います。

2011/05/23

営業マンはお客さまを選びなさい

牧野克彦氏の「世界トップ営業が明かす営業マンはお客さまを選びなさい -当たり前だけど、やがて”大きな差”がつく34のルール」を読みました。





著者の3冊目の本です。生命保険の世界では、超有名な方なので、過去に本を読まれたり、DVDを観たり、講演を聞いたり、研修を受けたりなど、一度はあったのではないでしょうか。

3冊目にもなると、ネタが重複して、つまらなさを感じることも多いですが、この本は最後まで興味深く読ませていただきました。

ソリシター、訪販をしている代理店さん、ライフプランナー、来店型ショップの店員さんなど、誰が読んでも興味深く読めると思います。



34のルールは以下の通りです。

・売れる営業マンはフォーカスするところが違う
・自ら「売れる営業マン」を装う
・営業マンはお客さまを選びなさい
・ドアを閉めた後にもお辞儀をする
・営業マンとしてのミッションをもつ
・ネクタイは毎月、5本以上買う
・世界に1つしかないチーフ
・白いシャツは着ない
・スーツとシャツとネクタイは前日の夜に決める
・「だれ」をお客さまにするのか?
・お客さまの心を読もうとしない
・アポイントは3日前に再確認する
・目的のない営業マンに契約の女神は微笑まない
・濃い10人より幅広い1万人
・異業種交流会、研修・セミナーは見込み客の宝庫
・会ったその日に届くお礼状
・お客さまの心には「3つのドア」がある①
・お客さまの心には「3つのドア」がある②
・お客さまの心には「3つのドア」がある③
・お客さまの心に残すことを1つに絞る
・お客さまのムリ難題には応えない
・契約にならなかったお客さまにこそお礼状を送る
・狭い分野で一番になる
・いつもお客さまの目につくところにいる
・不安になったら既存のお客さまに電話をする
・トラブルやクレームを歓迎する
・「紹介の輪」を自然に広げる法
・3日坊主のすすめ
・投資はすぐに実らない。でも、投資しないと成果も出ない
・本は毎月、10冊以上買う
・自分の短所と失敗はあえて無視する
・自分のステージを上げる
・得意は「他人軸」、好きは「自分軸」
・売れ続ける営業マンには「夢」がある



私は、お客さま、代理店さんとお会いする時は、白いシャツ・シングルのスーツ・黒い靴しか身につけませんので、著者とは違いますが、嫌な押しつけ感もなく、とても読みやすく、参考にあることが多い本でした。

2011/05/20

なぜ、島田紳助は人の心をつかむのが上手いのか?

内藤誼人氏の「なぜ、島田紳助は人の心をつかむのが上手いのか?」を読みました。





島田紳助氏のファンの方以外は手に取りにくいですかねえ。心理学者の著者が島田紳助氏の言動を心理学的に解説しています。

小難しい解説ではなく、一般向けの読み物としてわかりやすく書いています。ちょっとざっくりしすぎている感もあるますけど。

個人的は、学者の名前入りで研究結果を書いてくれているところは助かります。



ジャッカロン博士によると、「僕はマネージャーとして、これこれの実力がある」という強がりなアピールをする製品マネージャーよりも、「僕にはこんなに弱いところがありますけれど、それでも頑張ります」というアピールをする製品マネージャーのほうが好意的に受けとめてもらえるそうなのだ。


イリノイ大学のルース・クラーク博士は、初対面の男女をペアにさせて、8分間、自由な会話をさせてみたことがある。そして、その会話の内容について分析してみたところ、あけっぴろげに自分を語る人ほど、男性であれ、女性であれ、相手に魅力的と評価されることがわかったという。


米国ペンシルバニア州にあるラファイエット・カレッジの心理学者アンドリュー・ヴィンチャー博士は、どんな性格のセールスマンが好成績を残せるのかについて調べた。その結果、オープンな性格で、おしゃべりが好きで、人と関わるのが大好きな人ほど、セールスの成績がよかったという。


米国ペンシルバニア州にあるスワースモア・カレッジの心理学者ケネル・ガーゲン博士によると、お金を一方的に出してあげるよりも、きちんと相手にも返してくれるように求めたほうが、相手も気を遣うことがなくて好ましい関係が築けるそうである。


米国サンタ・クララ大学のエドワード・マクアリー准教授は、食器洗い機専用の洗剤に関して、「比喩のある広告」と、「比喩のない広告」を実験的に作って、それぞれに比較してみた。(中略)すると、比喩があったほうが、見ている人に与える感情的なインパクトが大きくなることが判明したという。


米国ネブラスカ大学のラムゼイ博士は、最近、自動車を購入したばかりのお客500人に対して調査を実施したことがある。「あなたはどうして、そのセールスマンから車を購入しようと決めたのですか?」とたずねてみると、彼らが口をそろえて答えたのは、「だって、あの人は、私の話をよく聞いてくれたから」という言葉だったという。


南カリフォルニア大学のピーター・キム博士によると、お詫びをするときには、余計な言い訳をしないのが大切であるという。


米国イリノイ州にあるブラック・ホーク・カレッジの心理学者ウィリアム・ハンプス博士は、17歳から48歳までの男女を集め、ユーモアセンスのある人ほど好かれやすいということを突き止めている。


コロンビア大学のダニエル・アメス博士によると、人に親切にするとき、その利益を計算して、下心を持っていると、かえって嫌われてしまうそうである。


米国の心理学者トーマス・ボイドによると、どんなに頑張っても、よい結果が得られないとき、私たちはどんどん無気力になってしまうという。


米国カンザス州にあるフォート・ヘイズ州立大学のケネス・オルソン博士によれば、好奇心がある人の心は、いつでも開かれているという。

2011/05/19

リーダーになる人に知っておいてほしいこと

松下幸之助述、松下政経塾編の「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」を読みました。





こんなにたくさんの本を紹介しているのに、松下幸之助氏の本は初めてです。

この本は、過去に松下幸之助氏が話したことを政経塾の方がまとめた本です。ですから、口語で書かれていますので、すらすら読めます。

しかし、読みやすいですが、氏の言っていることを実行するのは並大抵のことではないですね。さすが松下幸之助。



松下政経塾の五警

一.素志貫徹の事
一.自主自立の事
一.万事研修の事
一.先駆開拓の事
一.感謝協力の事


五警にもあるように、この本で一貫して感じられるのは、「感謝」です。

これだけ成功されたにもかかわらず、感謝の気持ち、お客様への想いはすごいですね。


営業をやっている者として、見習わないといけませんね。

2011/05/16

3分間コーチ

伊藤守氏の「3分間コーチ -ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術-」を読みました。





このタイトルいいですね。

最近何回か書いてると思いますが、上司のいちばんの重要な仕事だと思います。

訪問前に「3分間コーチ」
訪問後に「3分間コーチ」


一昨日書いたような方には、「3分間コーチ」では難しく、かなりしっかり同行コーチングが必要ですが・・・。


一般的にいわれているのが、マネージャーがプレイヤーを兼務しているケースが多くなっていて、マネージャとソリシターが話す機会が減っています。

また、話をしたとしても、結果のトレースばかりになっているケースも多く見られます。

代理店営業は、間接営業なので、結果をトレースすることにほとんど意味がありません。時間の無駄です。上司の自己満足です。

プロセスを把握して、コーチングしていくことが重要です。

ソリシター自身もプロセスをチェックして、最終的には自分自身で自分をコーチングしていかないといけません。


この本は、上司が部下へコーチングするために書かれていますが、ソリシターが代理店さんに対するコーチングとして読んでも面白いと思います。

2011/05/15

図解表現のルール

ドナ・M・ウォンの「ウォールストリート・ジャーナル式図解表現のルール」を読みました。





表やグラフを使った資料をつくられる方には、必須の本です。

このごろ少ないですかねえ。

諸先輩方は、いろいろ新しいことを考えて、提案書や企画書を作られていましたが、今はコンプライアンスが厳しくなり、提案書や企画書を作らなくというか作れなくなったことで、新しいことを考えることをしなくなった来ているのではないかと思います。


とはいっても、資料をつくられている方には、とても参考になると思います。表やグラフの悪い例と良い例の比較がたくさん掲載されており、過去に悪い例と同じものをたくさん作ったなあ、と反省させられました。


資料をつくるときは、傍らに置いておきたい本です。

2011/05/14

OJT

先日、他のソリシターのトークを聞く機会がありました。2人の人の。

一人は気にならなかったのですが、もう一人の方が、NGワードを連発していました。

もちろん、本人はNGワードを連発していることを気付いていません。

他にも、まずい言い回しをしているところがたくさんありました。


その方は、すごく真面目そうな方で、私より年齢が上の方だったのでかわいそうになりました。

ずっと気づかないまま、長い間営業されているんだと思います。


ソリシターは、一人で営業していることが多く、営業活動がうまくいったか否かが本人にはわかりにくいものです。

OFF-JTの機会もあまりないと思いますが、OJTの機会もあまりないと思います。


上司の仕事と言えばそれまでですが、上司もどうすればよいかわからない人も多いと思います。保険会社もほったらかしではなく、人材育成を真剣に考えたほうがよいのではないかと、このときは強く思いました。


真面目な人だっただけに、OJTが機能していれば、もっと高いパフォーマンスが出せるのになあ。

2011/05/11

キャリアをつくる9つの習慣

高橋俊介先生の「キャリアをつくる9つの習慣」を読みました。





「9つの習慣」とは、以下の9つです。


①勝負能力
 
②現場体験
 
③ネットワーク
 
④仕事に意味付け
 
⑤個人ブランディング
 
⑥相手の価値観を理解する
 
⑦ポジティブに巻き込む
 
⑧経験と気付きで学ぶ
 
⑨仕事の言語化、仕事の見える化


 

どんなキャリアが好ましいかは、人それぞれで、キャリアに勝ち負けはありません、と冒頭に著者は言っています。

また、キャリアはとても長い年月をかけてできあがるもので、計画的に作れないとも言っています。

とはいいつつ、好ましいキャリアをつくるためにはどうしたらよいかということで、本書が書かれています。



ソリシターの仕事をしている人はキャリアのことを考えている人が多いような気がしています。興味のある方は読まれてみてはいかがでしょうか。

2011/05/08

コーチングの技術

ヒューマンバリュー編著の「コーチングの技術 -組織が変わり成果が変わるコーチングとは?-」を読みました。





絶版なのが残念ですね。

タイトルが悪いですね。コーチングの技術だけを語っている本ではありません。

ラーニング・オーガニゼーションの本といった方がいいかもしれません。その中で、コーチングのフィロソフィーや技術を書いているといった感じです。

そうは書きましたが、あのティモシー・ガルウェイのコーチングを取り入れていますから、コーチングの本としても素晴らしい本です。





こちらも絶版ですね。






私たちの多くは、「結果を出す」というサバイバル・ゲームに追われています。このゲームの条件は過酷になる一方です。これからは、単に結果を出し続けるだけの組織は、いつかはゲームに取り残されてしまいます。結果を出し続ける一方で、同時進行的に結果を出す能力を高めていくことのできる組織(学習型組織)だけが、勝ち組に残るだろうと言われています。


コーチングはその手法のみを導入しても決して成功しません。コーチングは単なる育成方法の導入ではなく、マネジメントの考え方自体を変えていかなくてはならないのです。そこでは、コーチングの手法だけではなく、その背景にある哲学の理解が不可欠になります。


コーチングのプロセスは、
1)準備
2)セットアップ会話
3)体験
4)振り返り
の4つです。


同行指導は、同行によって成果を出すことが目的ではありません。同行指導は、同行先での商談を通して、セールスパーソンがその後の営業活動に役立つ考え方ややり方を生み出すことが目的です。


コーチングとは「信頼を基盤とするパートナーシップに基づいた、変革と学習に関する新しい手法」です。その中でも「信頼」「パートナーシップ」「学習」の3つは、現代における非常に重要なキーワードとなっています。




10年以上前に書かれた本とは思えないですね。古さを全く感じさせません。

2011/05/07

名医がすすめる最高の「がんの名医」+治る病院

吉原清児氏の「名医がすすめる最高の「がんの名医」+治る病院」を読みました。





法人向けがん保険を中心に販売している会社は、あまり興味がないところかもしれませんが、個人向のがん保険を販売していたり、先進医療特約を販売している会社の方は、「がん」についていりいろ勉強されているのではないでしょうか。

この本のなかでは、もちろん粒子線治療も紹介されていますが、そのほかにも様々ながんの様々な治療方法をその治療方法のエキスパートが紹介しています。

がんは誰に治療してもらうかで、助かる確率が大きく変わる病気ですので、仕事とは関係なく、一度読んでおいたほうがいい本です。




医師の世界の企業秘密をいえば、人間性のすぐれた医師は、他の医師だって、彼の友達になりたい。だから、素晴らしい医師の人間関係を持っていて、紹介のための理想的なネットワークを持っているものです。


名医の条件は、①医学のずば抜けた知識、②経験に裏打ちされた技量、③患者のすべてを受け入れる人間性


乳がんのカルテを調べてみると、患者の多くは子育てに追われていた。30代なら幼稚園以下と小学生、40代では小学生と中学生、高校生の子がいた。そして、母親ががんに倒れた一家は夫と子らが心身ともに疲れ果て、家庭崩壊の危機に瀕していた。本当の一家の大黒柱はお父さんではなく、お母さんだった。

2011/05/06

おひとりさまの老後

上野千鶴子氏の「おひとりさまの老後」を読みました。





普通であれば、あまりに偏った発言ばかりなので、「おひとりさま」(著者のような独身のキャリア女性)以外の人が読んだら、気分を害するような表現が満載ですが、あまりに言いたい放題なので、許してしまえます。


この本の最初に、「80歳以上になると、女性の83%に配偶者がいない」と書いてあります。4年ぐらい前の本なので、数値は変わっているでしょうが、「おひとりさまの老後」は考えないといけないテーマですね。

独身女性に大きな保険金額の終身保険を販売されている代理店さんは、セールスでもテーマにしていますね。

年金や介護のことはニーズがありますからね。


他にもいろんな数値が書いてありましたが、古くて使えませんし、多くの方が読むと気分が悪くなると思いますので、おススメしませんが、以下は参考になります。




介護される側の心得10カ条

①自分のココロとカラダの感覚に忠実かつ敏感になる
②じぶんにできることと、できないことの境界をわきまえる
③不必要ながまんや遠慮はしない
④なにがキモチよくて、なにがキモチ悪いかをはっきり
 ことばで伝える
⑤相手が受けいれやすい言い方を選ぶ
⑥喜びを表現し、相手をほめる
⑦なれなれしいことばづかいや、子ども扱いを拒否する
⑧介護してくれる相手に、過剰な期待や依存をしない
⑨報酬は正規の料金で決済し、チップやモノをあげない
⑩ユーモアと感謝を忘れない

2011/05/05

お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!

中村文昭氏の「お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!」を読みました。





売れっ子講師、クロフネカンパニーの社長の本です。ずっと読んでみたいと思っていた著者の本です。



著者の講演を何年か前に聞いたことがあり、とても感動したことを覚えています。

お客さまに喜んでもらうにはどうしたらいいかをずっと考えている方ですね。

この本でも、講演ほどの迫力はありませんが、会社の経営理念をひとことでいえば、「お客さまに喜んでもらうことが、私たちの最大の喜びです」と言っているように、この本の中でもいろんなところで、お客様の喜ばせ方が見られます。


もうひとつ、この本のタイトルにあるように、人のご縁を大切にされていることが、何度も書かれています。




人を動かすのは情熱なんだ。知識も能力も資格も関係ないのだ。


仕事はなんでもよかったんですね。やろうという気持ちや目の前の人を喜ばそうという基本的な思いがあれば、なんだっていいんだなと思います。


答えはお客様の中にある


「こうしなければならない」と思いながらやることには、お客様は決して喜んでくれないからです。


人はインプットからは気づかない。アウトプットからしか得られない。

2011/05/04

結果を出し続けるために

羽生善治氏の「結果を出し続けるために -ツキ、プレッシャー、ミスを味方にする法則-」を読みました。





著者の本は初めて読みましたが、テレビで見る優しそうな雰囲気が出ている本です。

勝負師なのにガツガツしているところがなく、自然流という感じです。自然にできることでないと続けられないと言っているように、これが20年以上トップを走り続ける秘訣のような気がしました。



勝負で大切なこと

①恐れないこと
②客観的な視点を持つこと
③相手の立場を考えること


ソリシターの仕事でも、この3つどれも大切ですね。力のある代理店さんの前では臆することがある人もいると思いますが、すべての代理店さん対して、同じ立ち位置じゃないといけないですからね。

自分ことを離れた所からもう一人の自分を見るということも大切です。そうすることで、自分の思考がどうなっているか中立的に見ることができますし、落ち込んでいる時、怒っている時など、感情も冷静に感じることができます。

会社都合、自分の成績都合でしゃべってしまうことも、往々にしてあります。相手から見て、その発言のことを考えることは重要です。そうすると、自分のベストの対応が考えられます。



他にもソリシターの仕事に役立つこと満載の本です。とても読みやすいので、日頃あまり本を読まない方にもおススメです。

2011/05/03

承認欲求

太田肇先生の「承認欲求」を読みました。





プロローグで、退職理由として、「仕事がきつい」、「やりがいを感じない」という回答が返ってくるが、本当の理由を聞いてみると、「精一杯やっているのにだれも評価してくれない」、「いろいろ提案しても相手にしてもらえない」という答えが返ってくる。「承認」が得られないで、孤独感、無力感に陥り、ドロップアウトしてしまうということが書かれている。

日本では、自己主張したり、目立ったりすることがはしたないとされる一方、分をわきまえ、奥ゆかしいことが良しとされるので、「認められたい」という気持ちが表現できない。

プロローグの最後に、太字でこのように書かれています。


”認められたいと思っていても口に出さない(出せない)のは、それだけみんなが認められることを望んでいるからである-”


たしかに、「承認」は承認する側、される側のどちらの側にたっても、不足していますね。する側の反省が思い浮かびました。

後輩の結婚式で、配偶者に私のことを紹介するのに「この人僕のこと褒めてくんないんだよ」第1声で言われたことがあります。

誰もが認めるとんでもない優秀な人間で、いつも賞賛されている人間でも、私からの褒める言葉を求めていたということを、そのとき初めて気づきました。

今の企業に一番求められている本かもしれません。




企業からみた承認の四つの効果

①モチベーションをあげる
②業績への好影響
③離職の抑制
④不祥事を減らす

2011/05/02

急がない技術

吉田典生氏の「よい結果を出す人の「急がない」技術」を読みました。





著名なコーチ、吉田典生氏が6つの「急がない」技術について書いています。


第1章 「問題解決」を急がない技術
第2章 「自分探し」を急がない技術
第3章 「学び」を急がない技術
第4章 「人間関係」を急がない技術
第5章 「目標達成」を急がない技術
第6章 「夢」を急がない技術


ここで吉田氏の本を何冊か紹介していますが、この本がいちばん興味深いですね。

スピード、スピード、スピードのこの急ぎすぎている世の中で、「急がない」をテーマに6つの視点から書いているのはおもしろいなと思いました。


「問題解決」が最たるもので、「問題だー!」と反射的に騒いでいることがよくありますが、一旦脇に置いて、他の角度から見てみる、根本原因を探求することを説いています。


根が急いでいると、「いい答え」は「絶対的な答え」に早変わりする。そして、これしかない!という思い込みになっていく。


と書かれています。

恐ろしいことですが、その通りですね。



私も急ぎすぎているので、深く考えされました。

2011/05/01

マネージャーの実像

ヘンリー・ミンツバーグの「マネージャーの実像 -「管理職」はなぜ仕事に追われているのか-」を読みました。





ミンツバーグおもしろい。

歯に衣着せない書きっぷりで、(まじめな本なのですが)吹き出してしまう箇所がたくさんありました。


この本は、29人のマネージャーに密着取材して書かれたものです。トップマネジメントから現場マネージャーまで、いろんなマネージャーに密着しています。



マネジメント(実践)は、アート(ビジョン:創造的発想)、クラフト(経験:現実にそくした学習)、サイエンス(分析:体系的データ)の三要素バランスが重要だと言っています。MBAだけのせいだとは思いませんが、サイエンス偏重に警鐘を鳴らしています。


マネージャーの仕事を理解するために、「スケール(マネジメントをする部署の規模)」と「スコープ(仕事の範囲)」という2つの視点をあげています。




マネジメントの13のジレンマ

思考のジレンマ
上っ面症候群
 どうすれば、目の前の仕事を片付けなくてはならないという強烈なプレッシャーのなかで、ものごとの理解を深められるのか。

計画の落とし穴
 多忙をきわめる仕事の場で、どうやって未来を見すえ、計画を立て、戦略を練り、ものを考えればいいのか。

分析の迷宮
 分析によって細かく分解された世界をどのように一つにまとめ上げればいいのか。

情報のジレンマ
現場と関わりの難題
 マネジメントという行為の性格上、マネジメントの対象から乖離することは避けがたい。そういう状況で、どうすれば現場の情報を途切れなく入手し続けられるのか。

権限委譲の板ばさみ
 関連する情報の多くが私的なもので、文書化されておらず、マネージャーの地位のおかげで入手できるものである場合、どのように権限委譲をおこなえばいいのか。

数値測定のミステリー
 数値測定に頼れないとき、どのようにマネジメントをおこなえばいいのか。

人間のジレンマ
秩序の謎
 マネジメントそのものがきわめて無秩序な活動であるなか、組織のメンバーの仕事に秩序をもたらすために、マネージャーはどのように振る舞えばいいのか。

コントロールのパラドックス
 自分より地位の高いマネージャーが秩序を押しつけてくるとき、マネージャーはどうやって、「統制された無秩序」を維持すればいいのか。

自信のわな
 傲慢への一線を越えることを避けつつ、適度の自信を保ち続けるためには、どのように振る舞えばいいのか。

行動のジレンマ
行動の曖昧さ
 ややこしくて、微妙な差異が大きな意味をもつ環境で、マネージャーはどのようにして決断力を発揮すればいいのか。

変化の不思議
 継続性を保つ必要がある状況で、どのようにして変化をマネジメントすればいいのか。

全体的なジレンマ
究極のジレンマ
 マネージャーはどのようにして、数々のジレンマに同時に対処すればいいのか。

私のジレンマ
 マネージャーが直面する数々のジレンマは、すべて個別に論じられる半面、どれも根は同じに見える。この点をどう説明すればいいのか。




有能なマネージャーに求めらる資質(著者がとくに重要と考える要素)

献身的姿勢
振り返りを重んじる姿勢
洞察力
人脈が豊かであること
思慮深さ
賢明さ
人々を鼓舞する力
愛嬌



振り返りのためのチェックリスト

 1.あなたは、どこから情報を得ているか。どのように情報を
   得ているか。情報入手のために、もっと人脈を上手に使え
   ないか。どうすれば、人々が情報を提供するよう促せるか。
   把握すべきテーマについて、しっかりした思考の型を確立
   できているか。

 2.あなたは、どのような情報を発信しているか。どうすれば、
   ほかの人たちにもっと情報を提供し、その人たちがもっと
   優れた決定をくだせるようにできるか。

 3.あなたは、情報を入手する前に行動する傾向が強いか。
   それとも、情報がすべてそろうまで待とうとするあまり、
   チャンスを逃す傾向が強いか。

 4.あなたは、所管の組織・部署に対し、どの程度のペースで
   変化することを要求しているか。変化を推し進めるペースは、
   ある程度の安定を保つ必要性とバランスが取れているか。

 5.あなたは、十分な情報をもとに、提案に対して的確な判断を
   くだせているか。提案に対する最終決定権の一部を他人に
   譲れるか。

 6.あなたは、所管の組織・部署をどうしたいのか。方針を
   明確に示して、メンバーが的確な決定をくだしやすいように
   すべきか。それとも、いつでも自分自身の判断で柔軟に
   方針を変更できる余地を残しておくべきか。

 7.あなたは、自分の行動やマネジメントスタイルが及ぼす影響に
   ついて、十分に意識しているか。励ましとプレッシャーの
   バランスを適度に取れているか。メンバーの主体的な活動の
   芽を摘んでいないか。

 8.あなたは、対外的関係に割く時間が多すぎないか。あるいは、
   少なすぎないか。もっと関係を深めるべき人物はいないか。

 9.あなたは、スケジュールを立てる際、そのときどきの要求に
   対処しているだけになっていないか。一日の特定の時間帯や
   週の特定の曜日に、なんらかのタイプの仕事を効率よくこなせる
   ということないか。

10.あなたは、働きすぎていないか。仕事の量が仕事の効率や
   家庭に悪影響を与えていないか。休息を取るなり、活動の
   ペースをゆるめるなりすべきではないか。

11.あなたは、上っ面だけの振る舞いをしすぎていないか。スケ
   ジュールどおりに、頻繁に素早く気持ちを切り替えられるか。
   仕事を細切れにしすぎていないか。仕事の中断を減らすべきで
   ないか。

12.あなたは、マネージャーの仕事に特有の活発な活動と興奮の
   とりこになっていないか。その結果、課題に腰をすえて取り組め
   なくなっていないか。書物を読んだり、じっくり問題を掘り下げて
   考えたりすることに、もっと時間を割くべきでないか。

13.あなたは、さまざまなメディアを適切に使いわけているか。文書に
   よるコミュニケーションと電子メールの利点をそれぞれ最大限
   活用できているか。電子メールのスピードに振り回されていない
   か。自分の目でものごとを見るために、十分に時間を割いている
   か。

14.あなたは、義務をこなすために時間をすべて食われていないか。
   どうすれば、時間を確保して、自分の意図する方向に組織・部署
   を導けるのか。どうすれば、課せられた義務を自分に有利な材料
   に転換できるのか。



気になったところがたくさんあったので、たくさん抜粋します。



マネージャーは、電話や会議や電子メールを終えて「仕事に戻る」のではない。こうしたコミュニケーションこそがマネージャーの仕事なのだ。


噂話や未確認情報の類いは、マネージャーが吸収する情報のかなりの割合を占めている。


マネージャーが電子メールの迅速さに頼るのはけっこうだが、コンピュータのモニターにいくつかの文字が映し出されるからといって、状況を把握していると履き違えてはいけない。


マネジメントとは、管理することであり、ものごとを実行することであり、考えることであり、リーダーシップを振るうことであり、意思決定をくだすことであり、それ以外のもろもろのすべての活動である。しかも、そうしたすべての要素の単なる総和ではなく、すべてが混ざり合ったものだ。


組織文化を築いたり、いったん確立された文化を変えたりするのは、ときとして簡単でない。そのためには長い年月がかかるし、どんなに時間をかけてもそれが不可能な場合すらある。その半面、文化を破壊するのはいとも簡単だ。マネージャーが怠惰だと、組織の文化はあっけなく壊れてしまう。


マネージャーには、自分で自分の仕事をつくり出すだけでなく、与えられた仕事をおこなうことが求められる。したがって、環境を度外視してマネジメントスタイルを論じることに意味がない。


組織にとって、マネージャーが暇をもてあますことほど、危険なことはない。


誰も買いたがらないような不人気商品しか製造していない会社のセールス部門のマネージャーに、何ができるだろう。こういうケースでは、マネージャーに非はない。


マネージャーが自分を重要人物だと思いすぎたり、組織の成功になんの貢献もしていない人間が新たにマネージャーに就任したりすると、その人物は過剰な自信をいただき、傲慢になりかねない。


優れたマネージャーのなかには、振り返りを重んじている人物がきわめて多かった。自分の経験から学び、さまざまな選択肢を検討し、ある選択肢がうまくいかなければ別の選択肢を試していたのだ。


優れたマネーシャーは、組織内の地位が高かろうと低かろうと、あるいは一見したところどんなに手足を縛られていようと、手持ちの自由を最大限活用して精力的に活動している。


マネージャーの選考は、資質を基準におこなうのではなく、欠点を基準におこなうべきだ。


マネジメントの質を大幅に高める処方箋があるとすれば、それは、マネージャーを内部昇格させる際に、候補者を最もよく知っている人たち、すなわち、その人物の部下に発言権を与えるというものだ。


マネージャーの仕事の質は、数値で測れない。人間の頭脳を使って判断する以外にない。


マネージャーが役割を果たすためには、ものごとをよく考える姿勢が欠かせない。必要なのは、特定のやり方を無条件に実践する姿勢でもなければ、私利私欲を満たすための巧妙な仕組みでもない。流行のマネジメント手法でもなく、みんなのまねをする戦略でもなく、空虚なリーダーシップ礼賛でもない。自分の頭で考えて、ものごとを判断するという、昔ながらの姿勢が大切なのだ。


ベーコンエッグをつくるために、ニワトリは「参加」しているが、ブタは文字どおり「献身」している。マネージャー育成のための活動は、マネジメントの対象に-マネージャーという職に、人々に、使命に、そして組織に、さらには社会に-ベーコンエッグのブタのようにどっぷり浸かったものであるべきだ。