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2011/01/31

人材育成

今日の日本経済新聞の記事で興味深いものを見つけました。



 損害保険ジャパンは全社員の投票で部下の育て方がうまい「人材育成マイスター」を選ぶ。伸び盛りの新入社員や若手社員らをマイスターの下に重点的に配置して、やる気や能力を引き出すとともに、育成に熱心な管理職を会社として評価する姿勢を打ち出す。
 投票するのはパートを含む約2万2000人の全従業員で、投票対象となるのは課長級以上の管理職約1900人。部下の個性に応じた人材育成や納得感のある指導を実践していると思う上司を部店長級と課長級の社員リストの中から1人ずつ選択する。


 入社時研修だけでは充分ではないので、現場に配属された後のOJTが必要になる。昔は、余裕があったので、上司や先輩がOJTを行っていたが、今は上司はプレイングマネージャー、先輩はバブル崩壊のため、人数が少なかったり、自分の仕事で目いっぱいだったりして、「OJT=ほったらかし」になっているところも多いのではないでしょうか。

 新入社員は、高いモチベーションで入社してきても、仕事をしたいけど聞く相手がいなかったり、自由に発言できる雰囲気がなかったりして、急激にモチベーションを下げて、若い力をうまく発揮できていないということもあるのでしょうか。

 最近は偉くなりたい人が少なくなってきているので、こういうことをきっかけに、人材育成に興味を持つ人が増えて、部課長になりたい人が増えて、マイスターになりたい人が増えればいいですね。

 かなり運営が難しそうですが、興味深い試みですね。

2011/01/29

経営者に贈る5つの質問

ピーター・F・ドラッカーの「経営者に贈る5つの質問」を読みました。





5つの質問とは、以下の5つです。

1.われわれのミッションは何か?
2.われわれの顧客は誰か?
3.顧客にとっての価値は何か?
4.われわれにとっての成果は何か?
5.われわれの計画は何か?


これらの問いにはさらに追加質問が用意されています。
3の追加質問の顧客のところを「代理店」に変えてみました。


・代理店にとっての望みは何か?
・代理店の望みに応えることのできるわれわれの能力は何か?
・われわれは代理店が価値とするものを提供できるか?
・代理店が価値とするものについてのわれわれの能力は、
 さらにどのように活用することができるか?
・代理店の満足度を知る手立てはあるか?
・パートナーとしての代理店にとっての価値は何か?


明確に答えることが難しいのではないでしょうか。



この本は、ドラッカーの問いに対して、ジム・コリンズやフィリップ・コトラー、ジェームズ・クーゼスなど豪華教授陣が特別寄稿しています。100ページ余りの薄い本ですが、常に自問しなければならないこと多い本でした。

2011/01/28

集合知の力、衆愚の罠

アラン・ブリスキン、シェリル・エリクソン、ジョン・オット、トム・キャラナンの「集合知の力、衆愚の罠 -人と組織にとって最もすばらしいことは何か-」を読みました。





昨日、代理店さんと食事をしていても感じたことですが、ソリシターの世界に足りないことがこの本のテーマです。

「集合知」です。

担当代理店が分かれているので、どうしても個人事業主のようになりがちで、マンパワーに頼りがちです。そのため、優秀なソリシターとそうでないソリシターの二極化が起こってきているような気がします。

昨日も代理店さんの愚痴を聞いているような場面が多かったですね。

・代理店に興味を示さない
・案件がどのようにして生まれ、どのように成約されていく
 のか興味を示さない
・契約のお願いなど、自分の都合を一方的に話して帰る
・知識がない
・勉強していない

 など


マンパワーではなく、チームで力をあげていく必要があると思います。



集合知が発生ししやすいのは、集団の構成員が安全とやりがいの両方を感じつつ、自分たちの中のベストなもの、自分たちにとってのベストなものを探せる状況だ。


システム全体に目を向けるスタンスで、総体の基盤としての多様な視点を尊重する。集団の識別力で、物質的、心理的、精神的など、私たちが人として持っているさまざまなニーズを熟考する。傾聴し、相手の真実の姿を引き出す。


安心して問題提起のできる場であれば、人は本来の自分を出すことができる。心の中のほんとうの感情・感覚、自分たちにとってほんとうに大切なもの、ひとりでは見つけられないものがわかってくる。理解され、尊厳が守らなければ、そうした環境は生まれない。推察と好奇心を広げられる余裕がなければ、そうした環境は生まれない。



「集合知」について、いろんなことが書いてあり、参考になると思います。

2011/01/24

エスノグラフィー入門

小田博志先生の「エスノグラフィー入門」を読みました。





エスノグラフィーとは、人びとが実際に生きている現場を理解するための方法です。


と書かれています(太字も原文のまま)。


これでは、まだわからないと思いますので、もう少し引用しますと、


エスノグラフィーは質的研究の源流として位置づけられます。質的研究とは人間・心・社会などについて数字ではなく、言葉や映像を用いて研究する立場の総称です(フリック 2002)。


この本は、大学で論文を書く学生向けに書かれています。

私の周りには、大学院に通っている人が多く、昨日も博士論文を書く準備をしている人と30分ぐらい話していたのですが、ここで書かれていることがかなりオーバーラップしました。

日ごろ、レポートを書く人もとても参考になると思います。



エスノグラフィーの7つの特徴

①現場を内側から理解する
②現場で問いを発見する
③素材を活かす
④ディテールにこだわる
⑤文脈のなかで理解する
⑥Aを通してB
⑦橋渡しをする


エスノグラフィーのプロセスの特徴

①ケースバイケースの原則
②最初は広く、だんだんと狭く
③行きつ戻りつ
④混沌から秩序へ
⑤Aを通してB
⑥<素朴な問い>から<研究設問>へ



入門というだけあって、とてもわかりやすい本でした。

2011/01/17

学習する組織とは何か

中村香氏の「学習する組織とは何か -ピーター・センゲの学習論-」を読みました。






この本は、上でクルクル回っている「最強組織の法則」の著者ピーター・センゲの学習論を研究した博士論文を短くまとめた本です。

「最強組織の法則」の原著は1990年に発表され、タイトルは「The Fifth Discipline:The Art and Practice of the Learning Organization」です。

5つのディシプリンとは、「自己マスタリー」、「メンタル・モデル」、「共有ビジョン」、「チーム学習」、「システム思考」です。


この5つのディシプリンが以下の「7つの学習障害」の解毒剤になると言っています。

企業が抱える7つの学習障害

(1) 職務イコール自分
   会社全体ではなく、自分の職務という小さい視点に
   とらわれがち

(2) 敵は向こうに
   物事がうまくいかないとき、その原因を自分ではなく、
   他の部署や人を非難

(3) 積極策という幻想
   「向こうの敵」と戦うために攻撃的になるのは、受け身に
   反応しているということ

(4) 個々の出来事にとらわれる
   短期的出来事に囚われていては、創造的学習は不可能

(5) ゆでられた蛙の寓話
   緩やかな変化に目を向けないとゆでガエルと同じ運命

(6) 体験から学ぶという錯覚
   長い間結果がでないものについては体験から学ぶことに
   限界   

(7) 経営チームの神話
   個人の対面を汚すことを避け、結束したチームを装いがち



センゲが作ったSoL(組織学習協会)の行動理念、行動指針が興味深いので、抜粋します。

SoLコミュニティの行動理念

学習を志向する
 すべての人は、生来、生涯を通じて学ぶ意志と能力を備えているのであり、すべての組織はその向上に寄与すべきである

社会的に学ぶ
 人は、他者と学び合うときに、最も効果的に学ぶ。よって、いかなる職場においても、学習コミュニティへの参加は、その効果、福祉、幸福にきわめて重要である

学習コミュニティを育む
 組織ができることと遂行できることは、その組織の育む学習コミュニティの能力とは切り離せず、むしろ、それ次第である

自然の摂理に従う
 組織は、人の自然なあり方および自然界とのよりよい調和を図るために進化しなければならない

核となる学習能力を磨く
 組織は個人および集合体としての、
1) 相互に絡み合う複雑な問題構造を理解する能力
2) 省察的、共創的なコミュニケーション能力
3) 個人および組織で共有する志を育む能力を開発しなくては
  ならない

組織間で協働する
 数多くの組織をつなぐ学習コミュニティは、個人および組織の深遠な変化を創る能力を飛躍的に高める



SoLコミュニティの行動指針

補完原則
 ローカルに行えることはすべてローカルのレベルで決定、実行し、中央・上位のレベルでは補完的な役割のみを果たすこと

包含性
 すべての討議と決定は、その影響を受けるすべての関係者を代表する人たちにより、適切に意見を反映できる方法で行うこと

共有責任
 学習コミュニティの個々のメンバーおよびコミュニティ総体としての能力を高め、行動理念と行動指針に沿って、目的の達成に努めること

開放性
 学習を阻害し、限定するような組織間、学際間の壁や立場の壁を超え、オープンでいること

適応的な自治
 適応性、多様性、柔軟性とイノベーションを推進するべく、ガバナンスとそのプロセスを絶えず考え、実行、実践すること

知の成果
 コミュニティで生まれた研究成果は、社会にとって最も役立つ形で利用すること

認知
 概念、理論、実践に関する知的な貢献は、コミュニティの内外かに関わらず、オープンかつ公正に認めること

参画と質
 研究、能力開発、実践に貢献もしくは参加し、常に最高レベルの質を目指すこと

2011/01/15

海外ファンドのポートフォリオ

荒川雄一氏の「海外ファンドのポートフォリオ -経済危機にも動じないオフショア分散投資法-」を読みました。





久しぶりの投資の本です。著者の2冊目の本だと思います。1冊目も非常に分かりやすかったですが、この本も非常に分かりやすく書かれています(パンローリングの本らしくないかも)。

1冊目は、資産運用の基本的な本でしたが、この本は、海外ファンドの本なので、少し専門的です。

この本の後半に紹介されているファンドのリターンやボラティリティを見ていると、日本の投資信託を買うのをためらってしまいますね。


この業界には、たくさん稼いでいる代理店さんがいらっしゃいますから、興味のある人も多いのではないでしょうか。

2011/01/12

プランと状況的行為

ルーシー・サッチマンの「プランと状況的行為」を読みました。





以前にこの本の表紙と似た本を紹介しました。タイトルも似ています。レイヴ、ウェンガーの「状況に埋め込まれた学習」です。正統的周辺参加について書かれた有名な古典です。





こちらは、状況に埋め込まれた人間の行為と機械のコミュニケーションについてです。


テーマとしては、興味深いのですが、なんせ文章が難しい。難解です。

2011/01/10

シックスシグマ

青木保彦氏、三田昌弘氏、安藤紫氏の「シックスシグマ」を読みました。





古い本です。12年前の本です。古本屋で100円で売っていたので、買いました。アマゾンでも1円ですね。


6σ(シックスシグマ)とは、100万分の3.4という値です。経営手法としてのシックスシグマは、ミスやエラーの率を100万分の3.4以下にするということです。


6σ(シックスシグマ)の4プロセス「MAIC」

Measurement(測定)
Analysis(分析)
Improvement(改善)
Control(改善結果定着のための管理)



12年前の本なので、内容は古いですが、今読んでもおもしろい内容で、興味深い内容で読ませていただきました。


会社ではいつも対処療法ばかりで、根本的解決策ってないなあ、と思う方はおもしろいと思います。

2011/01/08

変革を生む研修のデザイン

ユーリア・エンゲスロームの「変革を生む研修のデザイン」を読みました。





探究的学習・教授についてのプロセス理論が書かれています。

と言っても難しいので、こんなに簡単にしてしまうと怒られそうですが、ポイントは以下のようなことだと思います。

・テーマを絞って、徹底的に教えること
・実施する者は、「なぜ」と問い続け研修を設計すること
・受講者にも「なぜ」と考えさせること
・受講者をモチベートすること
・受講者に深く探求させること
・受講者を尊重すること


教授計画の章で、研修カリキュラムを作るとき、参考になることがありましたので、書いておきます。

1.研修で得られる能力について
2.研修がどのように仕事実践と組織の発達に関連するか
3.参加者を選ぶ際の基準やさらなる研修を受ける可能性について
4.内容の選択について
5.研修の認知目標について
6.教授の一般的原理
7.研修組織体制について
8.テーマ単位のリスト

2011/01/06

はじめての課長の教科書

酒井穣氏の「はじめての課長の教科書」を読みました。





遅ればせながら、ついに読みました。




課長として最も大切な仕事は「部下のモチベーションを管理する」という仕事です。

課長は「顧客第一主義」という共通の価値観を軸に、世代間の価値観を通訳する役割がある。

部下が「何かあれば課長に守ってもらえる」という実感を持って、安心して業務に専念できるような環境を作ることが、課長にとっても部下にとっても大事なことなのです。

教育をしたら、後は部下の能力を信頼し、部下の思う通りに仕事をさせるというのが現代的な人材管理手法です。

必ず「本物」を昇進させる



眼についた箇所を抜粋してみました。

もしかすると、課長(現場だと支社長かな)の方も読んでいただいていると思います。おススメです。

2011/01/03

くじけないこと

アルボムッレ・スマナサーラの「くじけないこと」を読みました。





 私たちは、アーティフシャルな社会に生きています。アーティフィシャルな社会とは、人為的または人工的につくられた社会のこと。つまり、誰かがつくった社会の中に、私たちは放り込まれているのです。さらに、その社会は変化しているのです。


 小さな積み木から積んでいくと、全部のピースを積み終える前に積み木は崩れてしまいます。最初に置くピースは、間違ってはいけません。土台がしっかりしていない心では、すぐにくじけてしまいます。


 アーティフィシャルな社会に暮らす私たちの心は、常に揺らいでいます。もともと不安定で、宙に浮かんでいるようなものだからです。登山ではピッケルを使いますが、私たちの社会では、「真理」を足場に使って向上しなければいけないのです。


 現代社会のシステムが理解できると、それに向き合うあなたの覚悟が定まります。くじけない生き方とは、突き詰めれば「知ること」、そして「安穏に構える」ことです。妄想を排し、現実的に立ち向かう。そうすれば、おのずと道が見えてきます。


これが章の最初に書かれている言葉です。

流石にかなり売れているだけあって深いですね。

2011/01/02

論語

お正月第2弾は、「まんがで読破「論語」」です。





これもまったりした中で読みました。

昨日のもしドラと同じ作りです。違いは、もしドラは小説、この「論語」はまんがです。

中学3年生のクラスを舞台に、不登校、自殺をテーマに、論語を引用しながら展開していくストーリーです。

論語のすべてを紹介しているわけではないですが、ストーリーの中で引用し、解説してくれているので、とてもわかりやすいです。



子曰く
学びで時に之を習う
亦た説ばしからずや
朋あり
遠方より来たる
亦た楽しからずや
人知らずして愠みず
亦た君子ならずや

2011/01/01

もしドラ

あけましておめでとうございます。

今年最初にここで取り上げる本は、岩崎夏海氏の「もし高校野球の女子マネージャがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」です。





昨年、100万部以上も売れた本なので、読まれた方も多いともいます。

この本は、買ったわけではなくて、借りて読みました。


ストーリーが良くできていて、おもしろい。ドラッカーの「マネジメント」がわかりやすい。表紙と挿絵も秋葉風。読むと、これは売れるなと思います。

公立高校の野球部が、ドラッカーの「マネジメント」を実践して、甲子園に出場するストーリーです。

「マネジメント」の引用している箇所があったり、眼がウルウルする箇所があったり、ほんとよくできています。

高校野球というテーマ―で書かれていますが、他の組織(支社、部、会社)に置き換えながら読んでいました。

正月のまったりした気分の中で読むには、ピッタリです。



いちばんのキーはこれかな。


企業の目的は、顧客の創造である。したがって、企業の二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それがマーケティングとイノベーションである。マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。