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2018/10/30

なぜこの人はわかってくれないのか

ジェイソン・ジェイ、ガブリエル・グラントの「なぜこの人はわかってくれないのか -対立を超える会話の技術-」を読みました。





分かりあうためには、話すしかありません。

当たり前のことではありますが、日ごろ私自身ができていないことに気づかされました。


「人がそれぞれの「見解」を超え、手を取り合って繁栄したりイノベーションを起こすときには、また別の種類の、動的で生気にあふれたオーセンティシティがあることが分かっている」


静的なオーセンティシティは、過去との一貫性に忠実で、核となる、不変の自己に錨を下ろしている状態です(この傾向が強~い、反省)。

それよりも望む未来に対して忠実で学び、一貫していない自分を正直に認めることの方が重要です。


非一貫性を認めること、今までの自分の考えを手放すことは非常に難しいです。

この本では、31のエクササイズを用意して、私たちをサポートしてくれます。




英治出版またまたいい本出しますねえ。

今年一番かもしれません。超おススメです。

ピーター・センゲの序文もいいです。

2018/10/29

童話・昔話におけるダブル・バインド

十島雍蔵氏、十島真理氏の「童話・昔話におけるダブル・バインド -思惟様式の東西比較-」を読みました。




ヨーロッパや日本の童話や昔話でダブル・バインドが存在するか否かを研究しています。

ダブル・バインドとは、支社長が部下に対して、「自発的に行動しろ!」というようなことです。行動すれば、「おまえは言われなければできない!」と言われ、行動しないと、「どうしてできないんだ!」と言われます。どちらを選んでも怒られてしまう逆説的コミュニケーションのことです。


結構多いです(社内で)。
こういうことが続くと、精神疾患で陥ってしまいます。



ダブル・バインド(二重拘束)の五つの成立要件
(一)二者間に、一方が支配し、他方が従属するという
 権力関係が存在すること
(二)論理階型を異にする二つのレベル間で相互に否定し
 合う矛盾した逆説的命令(メッセージ)が与えられること
(三)その矛盾を解釈したり、指摘するメタ・レベルの
 コミュニケーションが禁止されていること
(四)その状況から勝手に離脱することは許されないこと
(五)その状況から子どもを救い出す父親的な洞察力に
 富む第三者の不在


童話や昔話でダブル・バインドが使われているかどうかは是非読んで確かめてみてください。

ダブル・バインド(二重拘束)と名付けたのは、グレゴリー・ベイトソンとは知りませんでした。









2018/10/28

反応しない練習

草薙龍瞬氏の「反応しない練習 -あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」-」を読みました。





最近の悩み・反省すべきことの解決策が書いてありました。

昔からの課題ではありますが、最近特にひどいと感じていた瞬間湯沸かし器のように反応してしまうことに対する対処法が書かれています。


サブタイトルの「「合理的に考える」とは、目的がかなうよう、筋を通して考えること。この本での目的は、「ムダに反応しない」「悩みを増やさない」ことです」ということです。


心の状態
(1)貪欲
  過剰に欲求に駆られている状態
(2)怒り
  不満・不快を感じている状態
(3)妄想
  頭の中でぼんやりと何かを感じている状態



自分を否定してしまう人向けのエクササイズ
①一歩、一歩と外を歩く
②広い世界を見渡す
③「わたしはわたしを肯定する」


自分を否定するという判断は①苦しみを生んでいるし、②妄想に過ぎないから必要ないというブッダの判断です。


感情をめぐる悩み
①不快な感情が生まれるのを防ぐ。湧いてしまった感情は、
 早めにリセットする(解消)する。
②相手とどう関わるかを考える。


相手との関わり方
①相手のことを「判断」しない
②過去は「忘れる」
③相手を「新しい人」と考える
④「理解し合う」ことを目的とする
⑤「関わりのゴール」を見る



他にも書きたい事山盛りです
超おススメの1冊です。

2018/10/27

女子高生と学ぶ稲盛哲学

高巖氏の「女子高生と学ぶ稲盛哲学 -豊かな社会と人生の方程式-」を読みました。





タイトルからマンガが多いのかなと勝手な先入観で読み始めましたが、全く違いました(笑)。

女子高生に向けて授業をしている体で経済哲学と稲盛さんの哲学を語っています。

稲盛哲学では、4つのキーワードを挙げています。

「自由」
「考え方」
「正義」
「豊かさ」


「「物理法則や欲望の鎖から、理性の力をもって自らを解放し、自身のやるべきことを自律的に決定し、行動することだとしたんです。稲盛さんがいう『自由』とは、まさにこのカント流の自由なんです。」」


「「信頼できる関係を築くには、どうすればよいのでしょうか。私の場合はまず、信じられる仲間をつくろうと思いました。つまり自分の外に信頼関係を求めたのです。しかし、私は間違っていました。自分が信頼される人間にならないと、本当の信頼関係は築けないことに気づいたのです。第一に自分自身の心がほかの人たちから信頼されなければ、仲間さえ引き付けることはできないのです。信頼関係は自分自身の心の繁栄だったのです。」」


「「反省ある人生とは、毎日さまざまな判断をしていく中で、それが果たして人間として正しかったのかどうかを絶えず真剣に反省し、常に自分を戒めながら生きてゆくことです。つとめて冷静に謙虚に反省するのです」」


「「これに対し、稲盛さんが提唱する『考え方』とは、対立の図式を持ち込むものじゃありません。自らの正統性を強化しようとするものでもありません。むしろ、各自の独善を排するものであり、各自が暴走することを戒める思想になっています。」」


いちばん興味深かったのは「正義」の部分だったのですが、ここでは割愛しまーす(笑)。


タイトルを変えた方がもっと読んでもらえるような気がします。


2018/10/18

次世代の代理店経営モデル

宮宇地覚氏の「”組織営業”が示す保険販売の未来 次世代の代理店経営モデル」を読みました。





前回に引き続き、宮宇地社長の本です。

著者も書いていますが、前回の本と重なる点も多いです。

が、この本もぜひ読んでおくべき1冊だと思います。


保険代理店というビジネスが一匹狼の集まり、超属人的な募集人の集まりではなく、「組織」として機能するためにヒントが詰まっています。

結構細かいところまで、丁寧に書かれています。ほんとうにマネジメントに専念して、組織内の課題を一つずつ解決してきたんだなということがよくわかります。

組織として機能するためには、トップセールスパーソンの営業力に依存するのではなく、普通のセールスパーソンでも一定レベルの成果を上げられる仕組みを作る必要があります。


この本では1人で大きくしてきた損保代理店主が、自分は営業をやめて経営に専念し、普通の人を雇って募集をさせるための手法が書かれています。


生保代理店でもできるのではないかと思います。

・手数料を平準払いにする
・法人顧客を担当させる
・定期的に訪問できるように振込扱にする
・毎年、振込案内と保障内容確認を行う
・節税以外の事業保障、福利厚生保障を販売する
・従業員のマネープラン・ライフプランを
 コンサルティングの制度導入する
・社長の個人保険を販売する
     ・
     ・
     ・


こんな感じで、ちょっとずつ深耕開拓していけばなんとかなるのではないかと・・・


この本でも研究会をしたいですね。

2018/10/16

保険代理店ビジネス43の常識

宮宇地覚氏の「プロフェッショナルの誇りを生む 保険代理店ビジネス43の常識」を読みました。





衝撃の1冊でした(すでに絶版になっていますが・・・)。

高松の保険代理店コンダクトの社長の1冊です。

勉強不足で、今の今まで存在を知りませんでした。

保険代理店の世界は離合集散の繰り返し、条件のいい代理店に募集人がコロコロを移籍していく状況が続いていると思います。

いつまでたっても、募集人の属人的なセールスだけで、組織として営業活動をしている保険代理店がほとんどです。


この本は、そんな保険代理店ビジネスに一石を投じる内容になっています。

損保代理店向けに書かれていますが、生保会社も生保代理店も本書を使って勉強会をするとよいなと感じました。

ここで書かれていることが100%使えるかどうかわかりませんが、かなりの部分が使えるのでないかと感じました。


ここまで保険代理店経営について考えられている方に初めて目にしました。ぜひお会いしてお話を伺いたいです。


2018/10/15

職場の男女格差はどのように生まれるのか

今月号のハーバード・ビジネス・レビューの論文のひとつです。





「3つの俗説の誤りを科学的に解明する」というサブタイトルがついています。

1.他者の行動を説明しようとする時、我々は
 コンテキスト要因よりも固有の人格特性に
 基づく説明に惹かれやすい
 (根本的な帰属の誤り)

2.「女性は〇〇、男性は✕✕」といった文句を
 繰り返し聞かされるだけでも人はそれを本当だと
 思うようになる(単純接触効果)

3.人はいったん何かを本当だと信じたらその立場を
 裏付ける証拠を探索、感知、記憶し、その反証を
 無視または忘却する傾向がある(確証バイアス)



私の周りでもこの影響があります。

ほんとは非常に優秀なのに、対女性では、優秀ではないという前提で話が進んでます。

ガラスの天井がありますし、女性の登用が進んでいるようですが、主要なポストには全く配置されていません。


この論文の結論のように、女性の出世の遅れに対する解決策は女性に対して、指導や研修ではなく、固定観念を強化する状況を正すことが現場でも強く感じることです。


2018/10/09

最強の経験学習

デイヴィッド・コルブ、ケイ・ピーターソンの「最強の経験学習」を読みました。





コルブの日本語訳の本は初めてではないでしょうか?

コルブの「経験学習サイクル」は有名でネットや研修資料では頻繁に出てきますが、本物を知る機会はありませんでした。



経験学習サイクル

具体的経験→内省的検討→抽象的思考→積極的な行動→具体的経験


経験したことを振り返り、他に応用できるように概念化して、新たな場面で試すというサイクルです。


この本では、「経験学習サイクル」だけではなく、9つの学習スタイルのタイプ分けをしています。各スタイルの説明や強み、スタイル別のコミュニケーションのヒントやリーダーシップの取り方など、細かく記載されています。


9つの学習スタイル

「経験」する
「想像」する
「検討」する
「分析」する
「思考」する
「決定」する
「行動」する
「開始」する


学習スタイルは、一つに凝り固まっているものではなく、柔軟に複数のスタイルを習得することができます。


上記のフレームワークも注目されるかもしれません。

2018/10/05

現実はいつも対話から生まれる

ケネス・J・ガーゲン、メアリー・ガーゲンの「現実はいつも対話から生まれる -社会構成主義入門-」を読みました。





ガーゲンの待望の新刊です。

教育・研修の世界では、ここ数年でかなり社会構成主義の考え方が入ってきています。

が、一般人が手に取れるようなわかりやすい本がありませんでした。


「あなたへの社会構成主義」




「社会構成主義の理論と実践」




今までは上記のどちらかを手に取っていましたが、どちらも積読になってしまいます(笑)。


社会構成主義とは、私たちが現実と思っていることはすべて社会的に構成されたものという考え方です。

「現実は現実でだから変わらないでしょ」「人が死んだというような現実は変えられないでしょ」と考えるのが一般的だと思います。

これが社会構成主義をわかりにくい一番の原因のような気がします。


上記の答えも含め、とてもわかりやすく書かれています(それでも理解するのが難しい)ので、ぜひ読んでほしい1冊です。




2018/10/03

女性の視点で見直す人材育成

中原淳先生他「女性の視点で見直す人材育成 -だれもが働きやすい「最高の職場」をつくる-」を読みました。





中原先生の新刊です。

「女性活躍推進」はどこの企業でも叫ばれていると思います。

よく言われること、知ってることもたくさんありますが、全く知らない今まで聞いたことがないような調査がたくさん行われています。

「女性は2年目で昇進意欲を失う」という調査などは衝撃です。

優秀な人材の意欲をそいでしまうというのは、企業にとっては大きな損失です。

保険業界は古い体質の会社が多いですし、規模が大きく、臨機応変に対応できない会社も多いです。

男性至上の慣習の会社も多いですし、長時間労働=仕事を頑張っているという慣習の会社も多いと思います。


この本を読んでいると、変えないといけないところが山積していることがよくわかります。

まずは、男性と女性の関係の質を変えていかないと進まないなと感じます。



ただ、女性の管理職の頭数だけ用意しようとしている会社には特に読んでほしいです。