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2018/12/27

社会変革のためのシステム思考実践ガイド

デイヴィッド・ピーター・ストローの「社会変革のためのシステム思考実践ガイド -共に解決策を見出し、コレクティブ・インパクトを創造する-」を読みました。





コレクティブ・インパクトとは、

「異なるセクターから集まった重要なプレーヤーたちのグループが、特定の複雑な社会課題の解決のために、共通のアジェンダに対して行うコミットメントである」


社会変革の、コレクティブ・インパクトの本だと思って読み始めましたが、システム思考の本という感じです。


従来の思考法とシステム思考の違い

従来の思考法
・因果関係は明白で、簡単にたどることができる。
・問題は、組織内外にいる他者のせいであり、
 変わるべきはその他者である。
・短期的な成功を得るために設計された施策は、
 長期的な成功も約束する。
・全体を最適化するためには、部分を最適化
 しなければならない。
・多くの個別の取り組みに、同時並行して、
 積極果敢な対処をしなければならない。

システム思考
・因果関係は間接的で、明白ではない。
・私たちは無意識のうちに自分たち自身の問題を生み
 出しており、自分たちの挙動を変えることで
 問題解決のための手綱を握ったり、
 影響を及ぼしたりできる。
・応急処置はたいてい予期せぬ結果をもたらす。
 長期的には何も変わらないか、事態が悪化する。
・全体を最適化するためには、部分と部分の関係を
 改善しなければならない。
・いくつかの、変化へのカギとなる協働的な取り
 組みを長期にわたって持続させることで、
 システム全体の大きな変化を生み出せる。


システム思考を使って、社会変革、コレクティブ・インパクトについて書いているというより、社会変革をテーマにシステム原型など、システム思考について解説しているといった方が合ってるような気がします。


社会変革には全く縁がありませんが、システム思考をベースに書かれているので、非常に面白いです。

対処療法ばかりやっている人、いつも他人のせいだと言ってる人、木を見て森を見ていない人などにはぜひ読んでほしい1冊です。

2018/12/26

実家の「空き家問題」をズバリ解決する本

牧野知弘氏の「知らないと大損をする! 【図解】実家の「空き家問題」を解決する本」を読みました。





私の実家はまだ空き家ではありませんが、将来空き家になったときのことをずっと考えていました。

そこで目に留まったのがこの本です。

実家はバブル前後に造成された住宅地ですが、実家の周りをジョギングすると、空き家の多いこと多いこと、びっくりしました。10軒に1軒以上の割合で空き家になってるような感じがします。

それもそのはず、このころに購入した人は、ほとんどが70代、80代のはずです。

ということは、夫婦とも亡くなっているか、片方が亡くなって、片方が老人ホームに入っていても不思議ではありません。

駅からバスで15分ぐらいかかりますので、需要がそんなにあるとは思えません。しかし。供給は山ほどあります。

私は実家とは程遠いところに勤務してますし、兄弟全員同じ状況です。

将来空き家になることは決定的です。


ということで、読み始めましたが、ここに書いてあることは、今なら売れる・貸せる、リフォームすれば売れる・貸せる前提の話ばかりで、地方の、田舎の、郊外の需要と供給のバランスがくずれている、子供たちも住む気がない空き家をどうすればいいかの答えは全く書いてありませんでした。残念。



売却できそうな空き家については、とても参考になる本だと思います。


2018/12/25

保険代理店の豆単

宮宇地覚氏の「代理店経営者のBe(あるべき姿、目指すべき姿) 保険代理店の豆単」を読みました。


3日連続の業界人の本です。

この本は、過去のメルマガをまとめた本です。

メルマガなので、面白い回もあれば、つまらない回もあります。


興味深い場所をピックアップすると、



「代理業のように小企業であっても、「雇う側」のスキルが磨かれていないのが、問題となるのです。(中略)「雇う側」のスキルを持たない限り、必ず敗者になる」


弊社の評価基準
1.新しいことに挑戦して成功した人
2.新しいことに挑戦して失敗した人
3.今までのやり方で成功した人
4.今までのやり方で失敗した人


「営業プロセスや契約に至るストーリーを可視化し、結果がすべてではなく、結果の原因をつかんで改善し続けることが大切だということを営業マンに浸透させることが重要である」


「保険代理店が出来るブランディング戦略は、口コミ戦略以外にありません」


「今の時代に「がんばりたくない」なんて思っている社員はいません。成果が上がらない社員は「がんばり方が分からない」のです」


「相談を受けていて共通しているのが、明らかな準備不足です。合併に際し準備しなければいけないのは、企業理念の統合、仕組み、システム、報酬体系、セールスプロセス、ブランディングのあり方等々です」


「特に損害保険や生命保険の営業の世界では、教育という概念が確立されていませんでした」




昨日の続きで、ソリシターの質のことを書きましたが、損保代理店のことを書いた本を読んでいて、損保系生保のソリシターの質が特に悪いと感じます。

損保系生保は損保のソリシターが生保も取り扱っているの余計にそう感じるかもしれません。




この著者に経営を教えてもらえばいいのに・・・

2018/12/24

いかさま生保マンがあなたの資産を食い潰す

仲和成氏の「いかさま生保マンがあなたの資産を食い潰す」を読みました。





2日連続の業界人の本です。

著者は生保の世界では著名人なので、ご存知の方も多いと思います。

前半はいかさま生保マンに対する怒りを感じる内容で、後半は、保険の見直しを考える一般の方向けの内容になっています。

著者が怒っているように、手数料をだけを見て販売する生保パーソンが著者がこの本を書いた時よりも増えているような気がします。

これは生保パーソンが悪いということだけではないと思います。


ソリシターのレベルが年々下がってきているように感じます。

具体的に言うと、極端な言い方ですが、ソリシターの営業が生保パーソンへのお願いと手数料の話に終始していると思います。

そうなっている理由が、もちろん生命保険会社の教育体制にあると思います。

集合研修もOJTも減っていると思います。

生命保険会社が効率を求め、利益を求め、教育を減らすことで、結局、手数料競争を生み出しているような気がします。



システムですね。

2018/12/19

変化を乗り切る保険代理店経営

横山隆美氏、宮宇地覚氏の「私達から保険代理店へのメッセージ -変化を乗り切る保険代理店経営-」を読みました。





アメリカンホームの元社長の横山氏と代理店保険ネットワークセンター、コンダクト社長の宮宇地氏の新刊です。

宮宇地氏の本は過去に2冊紹介しましたが、今回も素晴らしい内容です。

どうして保険代理店が真似しないのか不思議で仕方ありません。

保険代理店といっても、損保代理店のことを意識して書かれていますので、生保代理店には当てはまらない部分はあります。

それでも、真似できる部分はたくさんあると思います。


この本でいちばん衝撃だったのは、費用、特に給与について詳しく書いている点です。


生保代理店はいまだに個人事業主の集まりで、組織として機能していません。

募集人の代理店間の移動は激しく、それによって売り上げが大きく変わる、募集人に顧客がついている状態です。

組織として顧客に対応する、募集人ではなく会社が顧客を担当する、歩合ではなく固定で雇用するなど、新しい可能性のヒントがたくさん詰まっています。



支社でこの本を使って勉強会をすると面白いと思います。

2018/12/17

人材戦略はパートナーの人生まで配慮せよ

今月号のハーバード・ビジネス・レビューの論文の一つです。





この論文のサブタイトルは「キャリア志向の配偶者を持つ優秀な社員を取り込む」で、タイトルを見れば、内容が大体想像できます。

この論文でひっかかったのが「配慮」です。

今年、以前一緒に仕事をしていた若手が2人退職しました。

「配慮」があれば、違う結果になったんだろうなと思いながら読みました。

辞めた人たちにとっては、新しいチャレンジで、さらに成長できる機会が得られ、個人的にはいい決断だと思いますし、応援したいと心から思います。

が、会社にとっては大きな痛手だと思います。


他にもやめる相談を受けている若手がおり、人材戦略の必要性を感じた論文でした。


2018/12/09

ODプラクティショナーのための「組織開発」参考書

廣田茂明氏の「ODプラクティショナーのための「組織開発」参考書」を読みました。





先日、「組織開発の探究」を紹介しましたが、3年前にもっと組織開発の探究をした本を見つけました。





組織開発とは、

「人と組織が最善の仕事をできるよう支援することを目指す分野」(へインバーグ2005)

「生命力の豊かな組織をつくろうとする持続的な努力過程」(稲葉1973)


「組織開発の探究」でも書いていましたが、「組織開発」の定義がたくさんあり、「組織開発」自体が分かりにくいものになっていると思います。

また、上記のような定義は多くの企業ではなじみのないものではないでしょうか?



チェンジマネジメントと組織開発の比較

チェンジマネジメント
重視する点:成果
方法:少数の者が指導
中心的価値:経済性
変革マネジメントの要点:工学的技術を用いることと指導すること

組織開発
重視する点:プロセス
方法:参画による進行
中心的価値:人間性
変革マネジメントの要点:ファシリテーションとコーチング



ホウレンソウの主な問題点
①意思決定のスピードが遅い(臨機応変の対応ができない)
②責任の所在があいまいになる
③部下のやる気を引き出せない
④部下が育たない
⑤コミュニケーションがとれているという錯覚に陥る
⑥重要な問題を先送りする

「一部の管理者はホウレンソウだけでマネジメントをしている(つもりになっている)」


近くで見る光景です(悲)。

意思決定が遅く、誰が意思決定者かもわからない(笑)。

部下は指示待ちで、やらされ感満載。



モチベーションとエンパワーメントの相違点

モチベーション(動機づけ)
人は過ちを犯すものである
人はやるべきことを知りたがる
人にはアメとムチが必要である
人は心地よさを求める

エンパワーメント(力づけ)
人は新しい視点を必要とする:解決策はその中にある
人は行動を通して学習し、成長する
人は責任を持つことが必要である
人は感謝と尊敬の心を求める



ODプラクティショナーという言葉は全く知られていませんが、今後注目される仕事ではないでしょうか。


超おススメの1冊です。



2018/12/05

「死」とは何か

シェリー・ケーガンの「「死」とは何か -イェール大学で23年連続の人気講座-」を読みました。





ジャケ買いではなく、タイトル買いです(笑)。

原書のタイトルは、「DEATH」で、タイトルの上に「DEATH」と書いてあり、ものすごいインパクトです。

生命保険販売に携わる私たちは「死」というものに近い場所にいます。

節税商品や医療保険ばかり取り扱っている人はあまり縁がないかもしれませんが、死亡保障を取り扱っていると「死」について考える機会が多々あると思います。

私はずいぶん昔、代理店さんにこの仕事の使命を叩きこまれました。


生命保険には直接触れることもなければ、直接関係ある箇所もないです。

哲学書なので、「死」というものをいろんな切り口から考えさせられるようになっています。

是非読んでみてください。