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2017/10/26

対話する銀行

江上広行氏の「対話する銀行 -現場のリーダーが描く未来の金融-」を読みました。





興味深い本です。当たりです。

いろんな銀行の有志が集まって行っている勉強会を本にしています。

私もいろんな保険会社の人勉強会を始めたので、共感します。

この本では、銀行の経営企画が集まっていますが、私たちはソリシターが集まっています。

この本では、講師を招いて講演してもらい、そのあと対話するという勉強会のスタイルです。

講演の内容はさておき、著者はファシリテーターのなので、問いの立て方が秀逸です。

銀行員向けですが、「銀行」のところを「保険」に変えるとものすごく考えさせられます。

いい「問い」は、対話が深まります。



継続対話のための問い

・あなたがもし銀行を辞め事業を始めるとしたら、いまの
 銀行をメインに選びますか。それはどうしてですか。

・あなたが、大学3年生の就職活動中の学生に戻る
 ことができたとしたら、もう一度この銀行を就職先
 として選びますか。それは、どうしてですか。

・銀行のパラダイムの転換を妨げている原因が
 「自分自身」にあるとしたら、それはどのようなもの
 ですか。

・あなたが銀行の経営者であり、自由に意思決定が
 できるとしたらどんな違いを未来にもたらしたい
 ですか。

・あなたが思い描く未来の銀行をつくりだすために、
 いま、どんなことを始めますか。



上記の問いは、第1章(ひとつ目の勉強会)のおわりに書いてある問いですが、他の章の終わりにも同じように問いが書いてあります。

あとの問はぜひ本で確認してみてください。



おススメの1冊です。

2017/10/23

グッドワークとフロー体験

ハワード・ガードナー、ミハイ・チクセントミハイ、ウィリアム・デイモンの「グッドワークとフロー体験 -最高の仕事で社会に貢献する方法-」を読みました。





発売されてから1年半ぐらい経ちましたが、発売されているのを気づきませんでした。

チクセントミハイの「フロー」です。

この本では、科学者とジャーナリストという2種類の職業人を研究対象にして、「グッドワーク」と「フロー」について書かれています。

グッドワークとは、質の高い仕事と社会的に責任を負った仕事です。


今本を読んでいると、「使命感」と「規範」が重要だということがわかります。


最近、事件になっている企業がありますが、「規範」に問題があるのではないかと思います。

「規範」を守っていないと思いながら仕事をしていても、フロー状態にはなりません。


会社でも、コンプライアンスを守らなければならないという消極的な認識ではなく、コンプライアンス遵守していることで、いい仕事をしていると胸を張っていられるという積極的な捉え方が必要だと思います。

2017/10/22

ビジュアル・ミーティング

デビッド・シベットの「ビジュアル・ミーティング -予想外のアイデアと成果を生む「チーム会議」術ー」を読みました。





グローブ・コンサルタンツ・インターナショナル(以下グローブ社)のグラフィックファシリテーターの本です。

グローブ社のホームページを見ると、いろんなフレームワークがあって、ファシグラをする人にはとても参考になると思います。

この本では、より詳しくわかります。


7つの基本フォーマット

①ポスター
②リスト
③クラスター
④グリッド
⑤ダイアグラム
⑥ドローイング
⑦マンダラ



上記のフォーマットやメソッドをちょっと使えるだけで、仕事ができる人に見えます(笑)。

会議や研修でぜひ使ってみてください。


その前に、目的、プロセスをしっかり考えないといけませんが・・・




セールスにもめちゃくちゃ重要なことが書いてありましたので、私の備忘録として書いておきます。


イメージの機能

・人は、イメージをもとに行動する
・イメージは、行動に影響を与える
・イメージは、イメージを具現化する
・イメージは、価値観によって決まる
・イメージは、変化する可能性がある
・イメージが変化すると、行動も変化する


おススメの1冊です。

2017/10/20

コミック 文体練習

マット・マドンの「コミック 文体練習」を読みました。





レーモン・クノーの「文体練習」のコミック版です。





一つの物語を99通りの表現で描いています。

過去形で書いてみたり、視点を変えてみたり、巻き戻しで書いてみたりと、これほどたくさんの表現方法があるのかと感心してしまいます。

モノを書いたりする人(私のことです)には、いろんな表現方法は参考になります。

また、凹んだり、気分がすぐれない人には、視野や視点が変わるので物事の捉え方も変わると思います。



一度手に取ってみてください。

2017/10/17

同調圧力が生産性を低下させる「建設的な不調和」で企業も社員も活性化する

今月号のハーバード・ビジネス・レビューの論文の1つです。





興味深いテーマです。

組織の中の同調圧力と「建設的な不調和」について書かれています。

組織にいると、上司の意見に合わせないといけない、声の大きな人の意見に合わせないといけない、大多数の意見に合わせないといけないというような同調圧力があります。

悪影響として、勤労意欲の低下、イノベーションが起こらなくなります。



同調圧力がはびこる三つの理由

①社会的圧力に負ける
②現状が心地よくなる
③情報を都合よく解釈する



建設的な不調和を取らせる六つの戦略

ステップ1 社員に本当の自分を取り戻すチャンスを与える
①どうすれば「自分らしい」と感じられるかを本人に
 じっくり考えてもらう
②仕事のやり方には口を出さず、求める結果だけを指示する
③自分自身で問題解決させる
④社員に自分のミッションを決めさせる

ステップ2 自分の強みを発揮させる

ステップ3 リーダーも部下も、現状に疑問を投げかけてみる

ステップ4 困難な経験をさせる

ステップ5 社員の視野を広げる

ステップ6 みずから異議を唱え、周囲もそうするよう勧める



かなり省略しましたけど、詳しくは読んでみてください。


日本では、個人と意見とは切り離されていないので、より難しい気もしますが、「建設的な不調和」と意図的に作っていく必要がありますね。

2017/10/09

ゲーム理論で勝つ経営

アダム・ブランデンバーガー、バリー・ネイルバフの「ゲーム理論で勝つ経営 -競争と協調のコーペティション戦略-」を読みました。





この本は、「コーペティション経営」を文庫化したものです。





コーペティションは造語で、コンペティション(競争)とコーペレーション(協力)を合わせた言葉です。

この言葉からはわかりませんが、ゲーム理論のことを言っています。


企業活動で4つのプレーヤーがいます。

顧客
生産要素の供給者(供給元、供給者)
競争相手
補完財を供給する者



生命保険会社からみると、以下ようになりますかね。

顧客は、契約者(個人・法人)、被保険者など
供給者は、社員(職員)、代理店、印刷会社、システム会社
など
競争相手は、他生命保険会社、共済、少額短期など
補完的生産者は、テレビ局、新聞社、クレジットカード会社
など



補完的生産者の定義

自分以外のプレイヤーの製品を顧客が所有したときに、それを所有していないときよりも自分の製品の顧客にとっての価値が増加する場合、そのプレイヤーを補完的生産者と呼ぶ

供給者が自分以外のプレイヤーにも供給しているとき、そうしない場合よりも自分への供給が魅力的となる場合、そのプレイヤーを自分の補完的生産者と呼ぶ



競争相手の定義

自分以外のプレイヤーの製品を顧客が所有したときに、それを所有していないときよりも自分の製品の顧客にとっての価値が下落する場合、その自分以外のプレイヤーを競争相手と呼ぶ

供給者が自分以外のプレイヤーにも供給しているとき、そうしない場合よりも自分への供給が魅力的でなくなる場合、そのプレイヤーを自分の競争相手と呼ぶ



これを読むと、他生命保険会社が競争相手にもなるし、補完的生産者にもなります。

視野が狭いと、視点が変わらないと、競争相手にしか見えません。

ここで紹介されている価値相関図を書いて、戦術を考える習慣、ゲームのルールを考える習慣が必要です。



古い本ですけど、全く古さは感じません。

手に入りにくいかもしれませんが、おススメです。






2017/10/08

リクルート流 イノベーション研修全技法

井上功氏の「次世代リーダーを育て、新規事業を生み出す リクルート流 イノベーション研修全技法」を読みました。





日本一の人材輩出会社でどのようなイノベーションを起こす仕組みがあるのか期待しながら読おみました。

その前に、イノベーションを起こす仕組みが会社にあるということが前提になってますね。

仕組みがあるということは、会社としてイノベーションを起こすということをコミットしているとうことです。

イノベーションという言葉はどこの会社でも使われていると思いますが、不確実性の高いところに投資していくので、減点主義、前例主義の会社では号令だけになってしまいます。

イノベーションでも改善でもそうですが、会社として仕組みがないと難しいですね。



イノベーション生成プロセスの特徴

 1.極めて個人的・属人的なアイデアから始まる
 2.アイデアは仲間に伝えられて磨かれていく
 3.アイデアが形(事業案)になり、何かしらの組織の
  承認が得られる
 4.承認されて、資源動員(ヒト・モノ・カネ・情報・
  時間など)がなされる
 5.顧客を巻き込んでプロトタイピングが繰り返される
 6.事業案は次第に計画に昇華していき、
  スケジュールが公式化していく
 7.検討が続き、経営者マターになっていく
 8.社外(顧客・市場)と社内(組織)で事業案の認知が
  広がっていく
 9.事業案自体が進展し、経済成果を得られるように
 なる
10.一連を通じて、安全で真摯な場が存在する



本気でイノベーションを起こしたい人には参考になると思います。