クリスチャン・マスビアウの「センスメイキング -本当に重要なものを見極める力ー 文学、歴史、哲学、美術、心理学、人類学、・・・・テクノロジー至上主義時代を生き抜く審美眼を磨け」を読みました。
AIやビッグデータが注目されている現在にそれだけじゃダメだと警鐘を鳴らしている1冊です。
センスメイキングの五原則
1 「個人」ではなく「文化」を
2 単なる「薄いデータ」ではなく「厚いデータ」を
3 「動植物」ではなく「サバンナ」を
4 「生産」ではなく「創造性」を
5 「GPS」ではなく「北極星」を
私もAIやビッグデータに振れすぎていると感じている1人です。
データでは相関関係はわかるかもしれませんが、因果関係はわかりずらいと思いますし、文化や関係性の中に意味を数値化、分析できるとは思えませんし、数字だけよりもフィールドワークで得た顧客の表情、しぐさ、ニュアンス、間など数値化しづらいものまで含めた情報の方がよっぽど価値があって、より顧客のニーズに答えられる可能性が高いと思います。
「「人は何のために存在するのか」という問いかけに対する答えは明白だ。「人は意味をつくり出し、意味を解釈するために存在するのだ」」
著者の言いたいことがこの一文に詰め込まれているような気がします。
意味を解釈するためには、人文科学を学ぶことが重要だと言っています。
「保険を知らない者は保険は売れない。保険しか知らない者は保険は売れない。」 と壁に書いている代理店さんがいらっしゃいますが、まさしくこれに通じると思います。
たまたま今日、私の向かいに座っている後輩に対して、「自社の商品のPRだけしていても保険は売れない」という話をしていました。
ビジネス書しか読んでない私も反省することばかりですが、文学や歴史など、いろんなものに触れていかないとものごとを見誤る可能性が高くなるなと感じました。
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