ケン・ウィルバーの「インテグラル理論 -多様で複雑な世界を読み解く新次元の成長モデル-」を読みました。
昨年大ヒットし、ビジネス書対象にも輝いた「ティール組織」のベースにある理論の入門書です(今売っている本には7万部突破の帯がついていますので、まだ売れ続けています)。
最初に発達段階のモデルとして、スパイラル・ダイナミクスが紹介されています。
発達の螺旋:スパイラル・ダイナミクス(ベック=コーワン)
9.統合的ーホロン的:コーラル
8.全体の眺め:ターコイズ
7.しなやかな流れ:イエロー
6.人間らしい絆:グリーン
5.努力への意欲:オレンジ
4.真理の力:ブルー
3.力のある神々:レッド
2.血族の精神:パープル
1.生存の感覚:ベージュ
最初の6段階は「生存の段階」で第一層の思考、上の3段階は「存在の段階」で第二層の思考です。
これらの発達段階を上がっていくには、4つの重要な要因があると言ってます。
・達成ーその段階における基本的な課題を達成する
・不協和ー変容が起きるためには二つの段階の間で不協和を感じる
・洞察ー現在の段階を手放すには洞察が生じる
・自己開放ー次の段階の対して自らを開く
イエローの段階まで達しているので、全人口の1%、ターコイズにいたっては、全人口の0.1%だそうです。
分断されたこの世界、統合というのは難しい、ティール組織(イエローの段階)をつくるというのも難しいということがよくわかります。
「発達とは、自己中心性が次第に減少していくこと」
入門書ということもあって、文章はわかりやすいのですが、体得するという段階には程遠いです。
0 件のコメント:
コメントを投稿