荒金雅子氏の「多様性を活かす ダイバーシティ経営 基礎編」を読みました。
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今流行りの言葉ですね、ダイバーシティ。
私の周りでも良く使われていますが、ダイバーシティ=女性活躍になっています(笑)。それにポーズ(CSRのため?)に見えます(笑)。女性役員もいまだ一人もいませんし、部長ですら一人もいません(笑)。
冗談はさておき、この本、滅茶苦茶わかりやすい。
女性活躍が進まない七つの理由
1.ダイバーシティ経営の重要性を認識していない
2.女性に不利な雇用慣行が残っている
3.働きやすさのみを重視した施策になっている
4.公平・公正・均等なマネジメントができていない
5.女性管理職登用に消極的である
6.計画的なキャリア開発が行なわれていない
7.女性自身に当事者意識が希薄である
ダイバーシティがうまくいかないという企業の特徴
1.ダイバーシティ推進の目的が不明確である
2.ビジネス上の成果と結びつけて考えていない
3.ダイバーシティは組織変革活動であるという認識がない
4.ダイバーシティの対象や扱う次元をあいまいに理解して
いる
5.ダイバーシティを女性活躍推進のみに限定してとらえて
いる
6.CSRや顧客のためだけに行い、表面上の取組みしか
しない
7.事務局や専任部署に任せきりで、トップや経営層が
無関心あるいはかかわりが薄い
8.顧客や社員の客観的なデータや生の声を大事にしない
9.対象者の主体的な参加を嫌い、一方通行になりがちで
ある
10.数値目標を定めない、効果測定が不明、行動の変化に
対する責任を現場に問わないなど、結果に対する責任を
あいまいにしている
11.社内の抵抗や反発をおそれて、なかなか取り組めない
12.ダイバーシティはプロセスであり、終わりのない旅だと
いう認識がない
ダイバーシティ導入のデメリット
・マネジメントが複雑になり手間がかかる
・環境整備、トレーニングにコストがかかり、費用対効果が
見えない
・採用、処遇、評価など従来のやり方が通用しないため変更を
余儀なくされる
・権利ばかりを主張し、義務を果たさない社員が出てくる
・既得権をもった一部の社員から反発の声が出る
・同質の人達を集めた方が作業効率がよいのではないかという
疑問の声が出る
・公正、公平な評価と連動していないと、不公平感を訴える
社員が増える
・多様性を尊重しすぎて合意形成に時間がかかり、意思決定が
遅くなる
これを読むと、進まないのも仕方ないなあと思ってしまいます。
日本を代表する某有名メーカーでも女性が部長になれないという話や某損保系生保では中途入社の人は部長にはなれないという話を聞いたことがあります。
また上記とは違う某損保系生保では、課長で入社した人に対して、「何の苦労もしていないのにいきなり課長なのか」と上司に言われた人もいるようです。
障害者の方からは、生命保険業界は長く勤めるには厳しい業界だという話も聞いたことがあります。
著者の言うように、終わりのない旅です。
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