漆原次郎氏の「日産 驚異の会議 -改革の10年が生み落したノウハウ-」を読みました。
タイトルから離れた内容が多いので、期待していたものとは違いますが、内容は興味ぶかいです。
私も、社内外でこのごろ言っていることなのですが、ファシリテーションスキルがマネジャーをはじめ、すべての人に最も必要なスキルの1つだと感じています。
なんせ、会議の時間がもったいない。もっとクリエイティブにできるし、もっと建設的にできるし、もっと短い時間でできると思っています。
それにどうしても、一番偉い人が、下手をすると、1時間のうち50分しゃべったり、一番偉い人の一声で、今まで話したことが台無しになったりすることがあります。
この本の最後に書いてあるのですが、会議の手法がそのまま共通言語になっているということです。
多くの生命保険会社で、合併があったり、中途入社の人が多かったり、損害保険会社から出向してきたり、様々な文化で育った人が入り交ざっています。
共通言語をつくることが大事だとは思っていましたが、会議の手法が共通言語というのは、一石二鳥です。すばらしい。
日産の会議の手法は、シックス・シグマとワーク・アウトの影響を強く受けています。シックス・シグマとかワークアウトの本を読んだことのある方は、とてもわかりやすいと思います。
「日産の会議」で使われる11のツール(道具)
01 ポストイット(付箋)とホワイトボード
02 課題定義書
03 集中討議進行表
04 系統図(三種の神器1)
05 親和図(三種の神器2)
06 ペイオフ・マトリクス(三種の神器3)
07 課題達成計画書
08 デジカメ議事録
09 プロセスマップ
10 漏れ分析
11 パーチェス・ファネル
グラウンドルール
予定外の議題を持ち出さない
ポジションパワーを使わない
積極的に「聴く」「話す」「書く」「行動する」
時間厳守
「いかに~するか」などの建設的な表現方法
携帯電話はマナーモードに
安全なシェルター
日産ウェイ
「クロスファンクショナル・クロスカルチュラル」
(異なった意見・考えを受け入れる多様性)
「トランスペアレント」
(すべてを曖昧にせず、分かりやすく共有化)
「ラーナー」
(あらゆる機会を通じて、学ぶことに情熱を。学習する組織の実践)
「フルーガル」
(最小の資源で最大の成果)
「コンペティティブ」
(自己満足に陥ることなく、つねに競争を見据え、ベンチマーキング)
「モチベート」
(自分自身を含め、人のやる気を引き出していますか?)
「コミット アンド ターゲット」
(自ら達成責任を負い、自らのポテンシャルを十分に発揮していますか?)
「パフォーム」
(結果を出すことに全力を注いでいますか?)
「メジャー」
(成果・プロセスは誰でも分かるように測定していますか?)
「チャレンジ」
(競争力のある変革に向けて継続的に挑戦していますか?)
日産の会議のすべてを最初からマネするのは難しいと思いますが、会議をするときに、グラウンドルールを貼ってておくだけでも違うと思うんですけどねえ。
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