竹内敏晴氏の「からだ・演劇・教育」を読みました。
不良の集まりと言われていた定時制高校に演劇を取り入れ、変化を起こしていく内容です。
インプロを取り入れている会社もあるようですが、劇には力がありますね。
この本は、演劇がテーマになっていますが、演劇がどうこうというより、著者のあり方が生徒との関係性、社会との関係性を変えているように感じます。
あとがきでのコメントがすべてを言い表しているような気がします。
ソリシターと代理店さんとの関係性のメタファーとしてもとらえることができると思います。
「この数年、こどもが急に変わってきた」と嘆く教員のことばをしばしば聞く。「子どもとまじめに話しあおう、まっすぐ向いあおう、としても、すっと逃げられてしまう。全くジコチュウで、人のことなんか見向きもしない」と。
しかしこの人に「まっすぐ向きあおう」と迫って来られたら、わるいけど、わたしでも逃げるなあ、と思うことも多いのだ。
このイッショウケンメイさ。これは結局のところ、教員という任務のワクを背負って相手を操作しようとする熱意の現れだ、とわたしには見える。
サラリーマン根性丸出しで、保険会社の都合を押しつけるソリシターと代理店さんの関係性が良くならないのは当然であり、著者のようなあり方が求められているということを強く感じました。
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