野口裕二先生の「物語としてのケア―ナラティヴ・アプローチの世界へ」を読みました。
ずっと探していた本にやっと出会えたとい感じです。社会構成主義をベースとしたナラティヴ(物語)
この本は、多分ナラティヴ・セラピーに興味のある人が手にとるんだと思いますが、私が興味があるのは、もちろんセールスです。
この本を探していた理由は、「例話」の作用について、ずっと探求していたのですが、書いてありました。
引用しますと、
物語にはもうひとつ大切な作用がある。それは、すでにできあがった物語が、事態を理解する際に参照され、引用され、わたしたちの現実の理解を一定の方向へ導き、制約するということである。
(中略)
これまでに自分が経験したさまざまな出来事、さまざまな思い、それらは語られることによって整理され、関連づけられ、意味付けられる。ある出来事と他の出来事、ある出来事とある思い、ある思いと他の思いが重なりあい、織りあわされるとき、ひとつの物語ができあがる。あるいは、物語の一節ができあがる。こうして、「自己」は一定のまとまりと一貫性をもつものとして存在するようになる。
ビジネスの世界でも、「ストーリーテリング」が流行っていますが、セールスの世界では、以前から「例話」の力は取り上げられていました。
研修の世界でも、ベースとなる考え方「社会構成主義」が流行っています。
例話を使え、ということは叫ばれていましたが、理由がはっきりと語られていませんでした。
これから、セールスの世界で探求が進めばと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿