神田良氏、清水聰氏、北出芳久氏、岩崎尚人氏、西野正浩氏、黒川光博氏の「企業不老長寿の秘訣」を読みました。
この本の中で、近江商人について書いてあるところがあります。引用しますと、
近江商人の商法を表す言葉として「三方よし」というのがよく言われています。これはどういう意味かというと、「売り手よし、買い手よし、世間よし」ということで、売り手側にとってもこの商売はプラスになり、買い手側にとってもプラスになる。それだけではなく、世間にとってもプラスになる。そうでなければ、本当の商売とは言えないということです。
(中略)
自分だけ儲けたらいいやよいう考えで商売にいくと、もう二度と来るなということになるわけです。
代理店営業にも言えるなあと思って読みました。近江商人を表すこの言葉は有名ですが、今まで代理店営業とリンクしていませんでした。
もうひとつ興味を持ったところがありました。
虎屋の社長である黒川光弘氏が書いているところで、虎屋には、“掟書”(おきてがき)というものがあるそうです。その“掟書”についての記述の箇所の引用です。
「お得意様のところへ伺ったときには長話などしないで丁寧に礼を尽くしてご挨拶をしなさい。御用事をうかがったならばすぐに帰り、自分の用事のために決して他に立ち寄ってははいけない。出先に用事ができたときでも一旦帰宅してからその旨を伝えてもう一回で直しなさい」ということが書いてあります。
今は、携帯電話があるので、いちいち帰社しなくても用事は解決する、ということではありません。一人ひとりのお得意様(代理店さん)に対して、最善を尽くすということです。
このごろ代理店さんの愚痴で「(持ち帰った)質問に全然回答してこない(担当者がいる)」ということをよく聞くことを思い出しました。回答しないソリシターが忘れているのか無視しているのは分かりませんが、虎屋には200年以上前から“掟書”として残っている。不老長寿のためにこの精神を見習わないといけないなあと感じました。
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