トム・ケリー、ジョナサン・リットマンの「発想する会社 -世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法-」を読みました。
ずっと読みたいと思っていた本です。
世界最高のデザイン会社がどのようにして新しいデザインを生み出しているかがよくわかる本です。
ポイントのひとつはブレインストーミングです。
通常、ブレインストミングのルールは、
・自由奔放
・質より量
・批判厳禁
・便乗歓迎
の4つですが、IDEOでは、7つの秘訣があると言っています。
よりよいブレインストーミングのための七つの秘訣
1 焦点を明確にする
2 遊び心のあるルール
3 アイデアを数える
4 力を蓄積し、ジャンプする
5 場所は記憶を呼び覚ます
6 精神の筋肉をストレッチする
7 身体を使う
ブレインストーミングを台無しにする六つの落とし穴
1 上司が最初に発言する
2 全員がかならず順番がまわってくる
3 エキスパート以外立入禁止
4 社外で行なう
5 ばかげたものを否定する
6 すべてを書きとめる
他にも、10人以上の人と面接をしないと入社できない仕組み、様々な個性を持った人が集まったプロジェクトチーム、製品を使う顧客を徹底的に観察、プロトタイプ製作などがポイントに挙げられると思います。
他家受粉を起こさせるためのヒントも書かれています。
種まきの七つのヒント
1 雑誌の購読とネットサーフィン
2 映画監督になる
3 一般公開する
4 さまざまな主張に耳を傾ける
5 アウトサイダーを雇う
6 ちがう人間になってみる
7 二職種以上の仕事ができるように訓練する
すばらしい製品やサービスを生みだす方法
1 入りやすい入り口をつくる
2 発想をうながす具体例を探す
3 ブリーフケースを考える
4 色のインスピレーション
5 舞台裏を見せる
6 クリックは二回よりも一回のほうがいい
7 ミスを許容する
8 傷つけないことが第一
9 チェックリスト
10 すばらしいおまけ
最後に、イノベーションの練習のために、オフィスに貼っておくことを書かれています。
・顧客を-顧客でない人々をも-観察する。特に熱中している
人がいい。 ・前向きな「ポジティブランゲージ」を従業員と訪問
者に送れるような仕事場を工夫する。
・製品やサービスを提供するとき、「名詞」ではなく「動詞」で
考える。それによって、あなたの会社やブランドと出会う
すべての人のためにすばらしい経験をつくりだせる。
・ルールを破り「失敗して前進する」。そうすれば変化は企業
文化の一部となり、後退することはほとんどなくなる。
・人間らしさを失わず、組織の環境を調整して、ホット・チームが
生まれ育つ余裕をつくる。
・一つの部門から別の部門へ、会社から将来の顧客へ、そして
最終的には現在から未来への橋をかける。
パソコンや携帯電話から歯ブラシまで、様々な製品の写真が掲載されていて、それを見ているだけでも面白いですし、オフィスの写真もたくさん掲載されていますが、うらやましいと同時に、ウキウキしてしまう本です。
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