倉本初夫氏の「あきないの心 -繁昌を招く倉本長治の88のことば-」を読みました。
商業界の創始者、倉本長治氏の文章に解説を加えた本です。
商売をしている人向けに書かれていますが、ソリシターにもそのまま使えます。そのひとつが、
「「売れない、お客が来ない」という言葉がよく聞かれますが、その理由として、競争が激しい、変化が早い、立地が変わったなどと、自分のせいではないようにいう人もあります。ここに選んだ言葉は、繁昌の真理を説明して余すところがありません。繁昌ということの本当の意味は、儲かるとか店が大きくなるとかいうことを指すのではなく、ただ「お客の信頼が得られているかどうか」のひと言に尽きるという意味なのです。」
人のせいにしていないか、代理店さんから信頼を得られているか、痛いところ突かれます。
自分の言動や在り方を振り返るのにとてもいい本です。
善き商人のための処方箋
お客の求めるものと必要なものだけを扱う
失敗を是正し反省してがっかりしない
お客に便利で安心な商売だけを心掛ける
善いと信じたことはすぐに勇敢に実行する
お客に有利なことは何よりも早く広告する
調査研究や情報視察と学ぶことを続ける
仕入れはつねにお客のためを第一に考える
限りない欲望と甘い誘惑は強く自制する
自分と差別なくお客や従業員を尊重する
与えられるモノには進んで対価を払う
損になることは慎重に最小限度に済ませる
みずからすべてを愛する努力を惜しまない
他人にも自分にも間違いをしでかさない
人に知られて都合の悪いことは絶対しない
万一という僥倖を願う依頼心を捨てる
商売十訓
一、損得より先に善悪を考えよう
二、創意を尊びつつ良い事は真似ろ
三、お客に有利な商いを毎日続けよ
四、愛と真実で適正利潤を確保せよ
五、欠損は社会の為にも不善と悟れ
六、お互いに知恵と力を合せて働け
七、店の発展を社会の幸福と信ぜよ
八、公正で公平な社会的活動を行え
九、文化のために経営を合理化せよ
十、正しく生きる商人に誇りを持て
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