八木洋介氏、金井嘉宏先生の「戦略人事のビジョン -制度で縛るな、ストーリーを語れ-」を読みました。
八木氏は元GEのHRにいた方で、金井先生はご存知の通り、神戸大の教授です。
基本的は八木氏が書いていて、章の最後に金井先生が解説しています、金井先生のこのような本は3冊目です。
「リーダーシップの旅」
「リーダーシップは自然体」
前作、前々作の上記の本は、非常に面白かったので、この本も即買いでした。
もう一つ、即買いの理由があります。
それは、GE出身の方が書いた本だからです。日本の企業ではリクルート、外資系ではGEの名前があると、ついつい買ってしまいます。
この本の中で、GEのHRのことがたくさん書かれていて、私の期待にこたえてくれてます。流石にビジネス書、ビジネス誌に頻繁に出てくる会社です。厳しさが伝わってきます。最近読んだ「サムスン式 仕事の流儀」を読んだ時の感覚に近いです。
「サムスン式 仕事の流儀」を読んだ時もそうでしたが、これでは、日本の会社は勝てないなあということを強く感じました。
一番感じたところは、サブタイトルになっているところです。
「制度で社員を動かさざるえないのは、マネジャーの力量が不足しているためであり、われわれ人事担当者は、制度の企画と運営によってマネジャーの力量を補完し、間接的に社員のやる気を高めているのだ」と、声を大にして言いたい人事担当者もいるに違いありません。
しかし、制度は権限を生み出します。人事制度ができれば、人事部門には権限が生まれ、人事担当者はルールや権限に基づいて仕事をするようになります。そして、いくら権限を振りかざしたところで、結局のところ、社員の心を揺り動かすことはできませんし、社員のやる気を本当の意味で引き出すことは不可能です。
最近は、何かといえば、「コンプライアンス」で、箸の上げ下ろしまでルールがあるような会社も多いと思います。
これは、人事部門だけではなく、契約部門、営業推進部門など、どの部署にも言えることです。以前に「官僚主義をぶっ潰せ」を言う言葉を聞いたことがありますが、このようなことを実践する会社は本当に強い会社だと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿