野中郁次郎先生、遠山亮子先生、平田透先生の「流れを経営する」を読みました。
野中先生といえば、「場」、「SECIモデル」なので、「場」について書いているところを引用します。
「場の促進要因」
第一に、場は独自の意図、目的、方向性、使命などを持った自己組織化された場所でなければならない。
第二に、参加するメンバーの間に目的や文脈、感情や価値観を共有しているという感覚が生成されている必要がある。
第三に、場には異質な知を持つ参加者が必要である。
第四に、場には浸透性のある境界が必要である。
第五に、場には参加者のコミットメントが必要である。
この本は、持続的イノベーション企業が数多く紹介されています。前半は、理論が紹介されていて、400ページ以上ある本ですが、興味深く読めます。
帯に「経営学の名著「知識創造企業」から15年 著者の思索の集大成」というかなり大胆なコピーが書いてありますが、確かに力が入っているような気がします。
理論部分を少し抜粋しました。
戦略とは未来創造である。そのために必要なマネジメントとは、適切に変化の流れを読み、未来へ向けての指針を見出し、そのつどタイムリーに判断し、実践とフィードバックを重ね、イノベーションを継続的に行っていくことにつきる。
経営とは、企業の卓越性を追求する「生き方」であり、存在理由を決めるのは人々の価値観であり、その価値観に基づく意思決定であり、企業が創出する社会的価値であるということである。
現在までの知識経営に関する理論や実践的方法論は、知識を物体のように固定したものとして取り扱ってきた。しかし、知識はプロセスである。それは、人と人との関係性の中で流動し、個々人の経験と結びついて創造し、生成されるものだと理解しなければならない。
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