今日から1週間にわたって、内藤誼人氏の「ビジネス説得学辞典」から7つの見出し語を引用して特集したいと思います。
【一面呈示】(one sided appeal)
ある一面を支持する論拠だけを集めて議論を構成して、相手を説得する方法。自分の議論にとって、都合の悪い点や不利益な情報などはすべて取り除いておくのが一面呈示である。逆に、賛否両論をきちんと併記しながら説得するやり方を、両面呈示という。
一面呈示には、論旨と結論が明瞭になるというメリットがあるが、両面呈示に比べると説得効果は若干劣るようである(アレンの研究)。
昔、複数の代理店さんから愚痴を聞かされたことがあります。A生命の担当者は、「うちの商品は一番いいです。」しか言わない。ほんとにおまえの所の商品は一番なのか?うそばっかり言いやがって!
一面呈示で代理店さんに話すと、こういうリアクションになるんだ、と勉強させていただきました。
それからは、「うちの商品は、この部分とこの部分は劣りますが、この部分は一番です。」とお話しするよう心がけるようになりました。そうすると、代理店さんの反応は、「確かにその通りだ、あなたの言うことは客観的な情報でいつも助かるよ。」
代理店さんによって、一面呈示と両面呈示の使い分けは必要だと思いますが、たくさん乗合している、各社の商品やサービスに詳しい代理店さんには、一面呈示ばかり使っていると、「あいつはうそつきだ。」と思われるかもしれません。
0 件のコメント:
コメントを投稿