ジェニファー・アーカー、アンディ・スミスの「ドラゴンフライエフェクト -ソーシャルメディアで世界を変える-」を読みました。
タイトルのドラゴンフライはメタファーで、トンボの4枚の羽根を、「焦点」、「注目」、「魅了」、「行動」をしています。
この4枚の羽根を連動して使って、初めて自由自在に空を飛びまれるということです。
焦点(Focus)・・・具体的かつ計測可能なひとつの目標に的を
絞る。
注目(Grab Attention)・・・相手の目に留まるよう工夫する。
私的なことや、誰も思いつかない
ことや、感動的なことや、視覚的に
目立つことなどを使って、ソーシャル
メディアの騒音の中で自分の声を
おおぜいに届くようにしよう。
魅了(Engage)・・・個人的なつながりを築けるよう、共感を示し
たり、ありのままの自分を見せたり、体験談
を語ったりして、高い次元の感情に訴える。
ここで肝心なのは、相手を真剣にさせて、
自分から何かをしたいという気にさせられる
かどうか。
行動(Take Action)・・・相手が行動を起こせるよう必要な
支援をする。行動を起こしやすくする
ためには、手本や、人材の派遣や、
絶えざる微調整や、マニュアルや、
相手を「顧客」から「仲間」に変える
計画が必要になる。
焦点を絞るための五つのデザイン原則(HATCH)
人間的(Humanistic)・・・大切なのはまず相手を知ること。
推測だけで急いで計画を立てない。
実行可能(Actionable)・・・長期的な大目標を達成するため、
短期的な小目標を設ける。
検証可能(Testable)・・・実行の前に、進捗状況を把握し、
行動の指針にするための基準を
決める。期限を設けることと、小さな
成功を祝うことも重要。
明確(Clarity)・・・目標を明確にする。そうすることで実現の
可能性が高まり、勢いが生まれる。
幸福(Happiness)・・・自分にとっても相手にとっても意義の
感じられる目標を掲げる。
注意を引くための四つのデザイン原則
私的さ。相手に私的な関心を抱いてもらおう。
意外性。人間は新しい情報を消費し、広めるのが好きだ。相手の好奇心を刺激することで気を引こう。なじみのあることも、角度を変えれば違って見える。
視覚。語らずに、見せよう。何万言を費やしても伝えられないことを写真や動画は瞬時に伝えられる。アイデアと視覚的なイメージを組み合わせよう。
感覚。感覚に訴えられるようにキャンペーンをデザインしよう。視覚のほか、聴覚や、嗅覚や、味覚に訴えるのも有効だ。音楽を使って、深い感情に働きかけよう。
魅了するための四つのデザイン原則
ストーリーを語る。胸に刻まれる感動的なストーリーを通じて、重要な情報を伝えよう。言葉が少ないほどストーリーの効果は高まる。
共感する。相手のことを深く知ろう。相手にとっての重大事は何か?それが自分のキャンペーンにどう結びつくか?
信頼を得る。情熱には伝染性がある。信頼できる人物と思えるほど、近づきやすく、協力しやすい。自分の価値観や信念をはっきりと打ちだそう。
適切なメディアを使う。どこでどのように発言するかは、発言内容と同じぐらい重要だ。どんなメディアを、どんなときに使うかを考えよう。
人々に行動を起こさせるための四つのデザイン原則
簡単に。協力者が簡単に行動を起こさせるようにしよう。行動の呼びかけには優先順位をつけること。こちらが何を必要としているか相手が理解し、ただちに行動を起こさせると、キャンペーンは成功しやすくなる。
楽しく。ゲームや、コンテストや、ユーモアや、見送りなどを取り入れよう。相手を子ども時代の気持ちに引き戻せるかどうかがポイントだ。
相手に合わせる。自分ならほかの人よりも大きな貢献ができると思える活動があると、人は参加したくなる。
オープンに。誰もが自由に行動できるようにすること。枠組み-こちらの基本的な考えとストーリー-を伝えたら、あとは助力に徹しよう。
ソーシャルメディアを積極的に使っているのは、ライフネット生命ぐらいじゃないかなと思いますが、この分野はこれから探求する必要がありますね。
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